ここ数年で、リモートワークを始め、働き方が多様化してきました。
そのこで、毎日当たり前のように利用しているオフィスのあり方が見直されつつあります。
従来の就労スタイルを一新する企業も増えてきました。
ここでは、これからの時代に求められるオフィスの役割、そして必要な機能、設備について考えていきましょう。
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リモートワークの普及で変わりつつあるオフィスのあり方
リモートワークが普及したことで、「仕事は会社に行ってするもの」という従来の考え方が見直され、同時に、オフィスのあり方についても議論されるようになりました。
健全な事業運営のためには、オフィスは確かに必要かもしれません。
しかし、リモートワークをメインにして、出社する頻度を減らしても、従来通りの経営を維持できている企業も少なくないようです。
たとえば、「ポテトチップス」でお馴染みのカルビー株式会社。
同社は、リモートワークが普及するずっと前の2014年頃から、リモートワークを導入していました。
リモートへの移行で浮いた社員の交通費を、モバイルワーク手当として支給するなど、これまでの常識に囚われない新しい働き方を実現した企業として注目を集めました。
オフィスの在り方や役割を見直すことで、
- ランニングコストを抑えられる
- 社員のパフォーマンスが上がり、幸福度が高まる
など、経営者にとっても従業員にとっても多くのメリットがあったようです。
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これからの時代のオフィスの役割
オフィスの必要性は見直されつつありますが、いきなり廃止するのは難しいでしょう。
それでも実行するなら、段階的に縮小し、リモートの頻度を上げていく必要があります。
その際に考慮すべき、これからのオフィスに求められる役割について考えていきましょう。
1. リモートによるコミュニケーション不足の解消の場
リモートワークは確かに画期的な働き方の一つと言えるでしょう。
しかし、コミュニケーション不足に陥りやすいと言うデメリットがあります。
それを解消するための場所としてオフィスを利用し、定期的に社員が直接集まる機会を増やせれば、
- コミュニケーションの活性化
- 同じ会社の社員としての繋がり、結束の再確認
も期待できるでしょう。
2. オンとオフを切り替えるための場
リモートワークの場合、カフェや専用の施設からでも仕事はできます。
しかし、多くの場合、自宅からとなるでしょう。
もちろん、メリハリを意識できれば問題ありません。
しかし、子どもがいる家庭などの場合には仕事に集中できないとこともあるでしょう。
あえてオフィスに出社することで、オンとオフを切り替えることが可能になります。
リモートによるマンネリ化も防げるため新しいアイディアも創出しやすくなるでしょう。
3. 多様化する働き方に対応するための一つのツール
職種や抱えている事情にり、社員各々の理想的なワークスペースは異なります。
オフィスで働く方が向いているという人がいる一方で、場所を変えながら働いた方が生産性がアップするという人もいるでしょう。
オフィスは、働き方の選択肢を広げるためのツールの一つにもなります。
その選択肢を残しておくことで、多様化するニーズにもうまく対応していけるでしょう。
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これからの時代のオフィスに求められる機能、設備
一口にオフィスと言っても、その種類は様々。
これからの時代に求められるオフィスは、従来のように、ただ規模が大きければ良いと言うわけではありません。
どんな機能や設備がこれからのオフィスに求められるのか、例を挙げながら紹介します。
1. フリーアドレス、コワーキングスペース
従来のような固定席を設置するのは、流行らなくなりつつあります。
フリーアドレスやコワーキングスペースを導入することによって、社内の風通しが良くなり、更なるコミュニケーションの活性化が見込めるでしょう。
また、賃貸のオフィスも必須ではなくなりつつあります。
1日単位で使えるレンタルオフィスを活用すれば、固定費の大幅な削減も期待できます。
2. オフィスでしかできない体験をするための設備
オフィスを最大限に活かしていくためには、オフィスに出社しないとできない特別な体験を演出するための設備も欠かせません。
例えば、
- 高度なインターネット環境や通信設備
- 大きなモニター
- レクリエーションのための設備
等を充実させることで、リモートワークとの差別化を図ることができます。
行きたくなるオフィスを作ることで、働く意義を実感しやすくなるでしょう。
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これからのオフィスを作っていこう
働く人にとって、オフィスは、毎日通うための場所から、目的を持って集まるための場所になりつつあります。
もちろん、その目的は、個人や企業によって異なります。
必要となる機能や設備、役割について、周囲の人と議論しながらオフィス改革に挑戦してみましょう。