起業家なら、1度は導入を考えたことがあるであろう、流行りのサブスクビジネス。
収益が安定するというメリットがあるものの、絶対失敗しないモデルではありません。
ある側面では難易度が高く、消えていったサブスクが多いのも事実。
この記事では、サブスクを成功させる6つのコツと3つのアイディアをご紹介します。
【参考】サブスクリプションとは?ビジネスモデルと儲けの仕組を解説
サブスクで成功に至らない理由とは?
ご存知の通り、サブスクは、安定した収益を獲得できるビジネスモデル。
しかし、絶対盤石な収益モデルというものでもありません。
ビジネスプランコンペで賞を総舐めにしたようなサブスクサービスが、いつの間にか消えていた、こんな事例はいくらでも存在します。
これだけ注目されてきながら、サブスクで成功に至らない理由は何でしょうか?
様々な理由がありますが、失敗したサブスクには大きく3つの理由があると考えられます。
①黒字化するまで耐えられない
これが理由としては最も大きいもの。
著名なサービスのように思えても、赤字が続いている、なんてことはよくあります。
- そもそも準備していた資金が少ない
- 損益分岐点に到達する売上が高すぎる
といった状況になると、黒字化するまで現金が持たず、サービスが終了してしまいます。
特に、サブスクリプションモデルは、利用者に一定期間継続してもらわないと黒字にならないことが多いもの。
かと言って初月から黒字にするのも、現実的にはハードルが高いものです。
②利用者が減少してしまう
一時的には黒字化できたとしても安心できません。
常に一定の利用者がいなければ、黒字を継続することができません。
そして、ユーザーは常に入れ替わっていくものだと認識しておく必要があります。
そして客層も、コアなファンから、ライトユーザーに徐々にシフトすることもよくあります。
サービスとして進化させることを怠り、利用者が減少してしまえば、継続は難しくなります。
③費用が増えて黒字化しにくくなった
商品・サービスを提供するために必要な費用が増えてしまうと、赤字に陥ることがあります。
これは、原価率が高いサブスク型ビジネスでよくみられるパターンです。
飲食のサブスクリプションで考えるとイメージしやすいでしょう。
材料費に左右されやすく、何かしらの要因で高騰した場合かなり厳しくなります。
どれだけ会員が増えても、黒字化しない体質になってしまうことがあるのです。
【参考】「サブスク」って何がいいの?メリットとデメリットを解説
サブスクで成功するには?
以上が失敗する大きな理由ですが、成功させるにはどうしたらいいのでしょうか?
そのためには、上記の失敗原因を回避するような戦略・戦術が必要になります。
つまり、
- 運営にかかる費用を抑えて
- 早期のうちに利用者を十分確保して黒字化を早め
- 商品やサービスを充実させて離脱率を低下させる
といったことが肝になります。
そのためのコツをこれからお伝えします。
【参考】解約率はなぜ重要?サブスク型ビジネスでの解約率の改善施策
起業家が成功させる6つのコツ
それでは、起業家がサブスクビジネスを成功させるための具体的なコツをお伝えします。
コツ1:物理的な場所がいらない
事務所や店舗など物理的な場所を極力必要としないビジネスを選択しましょう。
こうすることで、家賃や機材などの高額な費用を抑えることができます。
なるべくオンライン上で完結するようなモデルにすると黒字化・継続が容易です。
コツ2:手間がかからない
軌道に乗ったらほぼ手放しでも良い状態になるのが理想的です。
あまり複雑なモデルにせず、自分が何もしなくても収益が発生するようなモデルにしましょう。
コツ3:変動費高め、固定費低めでリスクが低い
サブスクは固定費が高いと、その分黒字化までの道のりが遠いモデルです。
なので、特に初期は、固定費が抑えられる商品・サービスを扱うのが良いでしょう。
変動費は従量課金にするとリスクを抑えられますよ。
一方で、変動費が高いと、リスクは低くても、大きく成長した際に利益が小さいというデメリットも。
変動費を高めるのは、ローリスク・ローリターンであると認識しましょう。
コツ4:初期投資が小さい
在庫リスクを抱えるような大きな仕入れが不要なサブスクが望ましいです。
特に、デジタル商品(データ)やサービスなら、在庫リスクはほぼありません。
実際の商品を提供する場合でも、受注生産にするなどリスクを減らす工夫が必要です。
コツ5:原価が安く粗利が大きい
原価率が低い商品やサービスであれば、黒字化に持っていきやすいです。
価格にもよりますが、初期段階からたくさんの利用者がいなくても継続はしやすくなります。
また、利用者が増えた時の利益の幅が大きいので、広告費もかけやすくなります。
そのため、利用者を一気に増やせます。
これは、コツ3と相反するようにも思えますが、矛盾しません。
しかし、これは単に「原価はなるべく低い方が良い」ということです。
コツ6:既存のサービスの延長線上でできる
既存事業の延長線上であれば、万が一失敗したとしても撤退が容易にできます。
また、既存事業の信用を活用して、低いコストで利用者を集められるのもメリット。
考えようによっては、「料金の取り方を変えるだけ」とも言えます。
様々なノウハウが蓄積されていれば、オペレーションも軌道に乗せやすいでしょう。
【参考】CPAとは?今さら聞けないWebマーケ用語を基本から解説
例えばどんなサブスク?おすすめのアイディア3選
ここまでで、起業家がサブスクで成功するためのコツを解説しました。
それでは具体的にどんなビジネスがいいのでしょうか?
ここでは、3つのビジネスアイディアをご紹介します。
1. オンラインサロン・コンサルティング
1つ目がオンラインサロン・コンサルティングです。
場所の制約がなく、高額なコンサルを月額で安く受けられるというお得感もあります。
既存顧客がいる、SNSやYouTubeでファンが沢山獲得できていれば、原価はほとんどかかりません。
そのため、比較的利益を出しやすいと言えます。
ただ、あなた自身が稼働しなければいけないという点は要注意。
上手くやらないと手間がかかるサービスになってしまいますし、万が一、提供できないとトラブルになり最悪訴訟問題になってしまうかもしれません。
手間をかけないように工夫するのがコツです。
2. アプリやシステムの提供
2つ目がアプリケーションやシステムの提供です。
場所の制約はなく、利用・購入されればそれだけお金が入ります。
これは、開発するスキルがある&コツコツと開発・改良を続ける必要があります。
最初から外注するとなると、比較的大掛かりな話になってしまいます。
理想は、事業が軌道に乗ったら開発部分を外注・採用していくという方法。
そうすれば、あまり自分が動かなくてもよいビジネスになります。
大手が手を付けないニッチマーケット向けだと稼ぎやすいでしょう。
ITスキルがある、元プログラマー・エンジニアなら是非とも検討したいビジネスです。
健康食品やサプリ等、育毛剤等の通販
最後に紹介するのが、サプリなどの健康・美容に関する商品の販売です。
これらの商品は、常に需要があります。
製造や物流を外注しやすく、企画やマーケティングに特化できるのが魅力。
個人起業家なら難易度は低く、比較的どこでもできるビジネスです。
在庫リスクは負いますが、極力受注生産にする等工夫することでリスクを軽減できます。
また、粗利も高めやすいので、黒字化もしやすいです。
ただ、商材次第では、企画・マーケティングの際、薬機法などに注意する必要もあります。
そのため、ある程度の専門知識は必要になるでしょう。
最初は、既に開発されている製品を委託販売という形で手掛けるのも手です。
【参考】オンラインサロンとは?有名人も続々参入!実は起業に最適?
サブスクで成功しよう
この記事では、サブスクを成功させる6つのコツと3つのアイディアを紹介しました。
安定して利益を出せるモデルですが、やみくもに取り組んでも失敗してしまいます。
上手く取り入れてサブスクを成功させましょう!