3Mというマーケティング用語をご存じですか?
これは、DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)実践の基礎となる要素のこと。
これからの時代の、集客・マーケティングでは、欠かせない考え方です。
この記事では、3Mの内容と活用方法について解説します。
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3Mとは?マーケティングの権威が提唱
3Mとは、DRMの権威とされるダン・S・ケネディ氏が提唱した概念・フレームワーク。
マーケティングで成果を出すには、
- Market(マーケット)
- Message(メッセージ)
- Media(メディア)
のバランスがとれている必要がある、というものです。
1つでも欠けている場合や、かみ合っていない場合、成果が出ません。
逆に、全てが嚙み合っていれば、DRMで大きな成果を得られる可能性が高まります。
そもそもDRMとは?
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)とは、言葉の通り、見込み客から直接反応を貰う集客・マーケティングの考え方・手法のことです。
まず、あなたのビジネスに興味を持っている人のリストを集めます。
そして、その方たちに対して、直接情報を発信したり、商品やサービスを案内するのです。
この手法の良いところは、あなたの商品やサービス見込み客だけを集めて、セールスすることができること。
そのため、成約の可能性も高くなりやすく、効率が良いことです。
興味・関心の有無にかかわらず営業を行う飛び込み営業とは対照的な考え方になります。
DRMの代表的な例は、テレビショッピング。
番組内で、商品の良い部分を紹介して、欲しいと思った人からの電話を待っているわけです。
今では、インターネットの発達により、多くの企業がDRMを集客・マーケティングの基盤としています。
例えば、ネット広告による集客・マーケティングもDRMです。
SEOで上位表示させて問い合わせや申し込みを待つのも、DRMなのです。
もし、あなたがネットを活用して集客したい、マーケティングを効率よくしたいのであればDRMは必須になります。
そして、DRMで成果を出すには3Mについての理解が必要なのです。
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3Mを1つずつ詳しく解説
それでは、3Mを1つずつ解説していきましょう。
Market(マーケット)
日本語訳そのままだと市場という意味です、
しかし、ここでは、あなたのビジネスにおける見込み客・顧客のことを指します。
見込み客、顧客の特徴や属性、悩み・願望を、リサーチを通じてまとめましょう。
これからお伝えするMessage(メッセージ)・Media(メディア)を具体的に定めることができます。
また、あなたの見込み客・顧客に影響を与える競合他社のリサーチも行いましょう。
競合の発信から、見込み客や顧客について知ることもできます。
そして、その情報をあなたのビジネスに活かすことも可能です。
Message(メッセージ)
Message(メッセージ)とは、見込み客、顧客を集めて教育したり、商品やサービスを販売するために発信したりしている内容、そのもののことです。
分かりやすい例としては、以下のようなものです。
- メディア記事の内容
- LP(ランディングページ)内の文章
- SNSの投稿
また、あまり目立っていないかもしれませんが、経営理念や会社情報なども含まれます。
そして、あなたのビジネスで何を発信するか次第で集客・販売の成果は大きく変わります。
例えば、広告で「無料でプレゼント」ばかりやると、どうなるでしょうか。
「とりあえず、見てみるか。」
「プレゼントだけほしい。」
というような商品・サービスに興味のない人ばかり集まってしまうこともあります。
逆に、「半額」にして少額でもお金はしっかりとるようにしてみると、どうなるでしょう。
もちろん、数は少なくなるでしょう。
しかし、興味が強く、その後も商品やサービスを購入してくれる可能性の高い、質の高い見込み客・顧客が集まる可能性が高くなります。
成果を出すには、見込み客・顧客に合わせて、適切なメッセージを送る必要があります。
そのためにも、前述したMarket(マーケット)の理解が必要になるのです。
Media(メディア)
Market(マーケット)にMessage(メッセージ)を届ける媒体・手段のことを指します。
例えば、
- ネット広告
- ブログなどの自社メディア
- YouTubeやツイッターなどのSNS
- メルマガやLP
- その他のプラットフォーム
などがこれにあたります。
オフラインだと、ハガキなどのDM(ダイレクトメール)、チラシも含まれます。
この媒体は、常に新しいものが世の中に出てきます。
そのため、どれが適切か、しっかりと見極める必要があります。
そして、Market(マーケット)で定めた見込み客・顧客に見てもらえる媒体を選ぶ事が重要です。
例えば、新聞広告では、新聞を読まない若者向けの商品はなかなか売れません。
もし、若者向けに商品を売りたいのであれば、ネット広告やSNSを使うのが良いでしょう。
ただ、新聞広告でも、メッセージを変えれば、若者向けの商品が売れる場合があります。
それは、例えば祖父母向けに「お孫さんのプレゼントとしてどうですか?」というメッセージで売る場合。
このように、メディアは見込み客・顧客に伝えるメッセージを考慮して決める必要があります。
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3MとDRMで成果を出す3つポイント
最後に3MとDRMで成果を出すポイントを3つご紹介します。
まずはMarket(マーケット)を分析して定める
まずは、Marketを分析して情報をまとめましょう。
「どんな人に自身の商品やサービスを売っていきたいか?」
「どんな人を助けたい、サポートしたいか?」
これを決めてから調べるとやりやすいでしょう。
特に、これから副業・起業するなら、商品やサービスを決めるより先に見込み客・顧客を調べるのがおすすめです。
それから、商品やサービスを見込み客や顧客に合わせたほうが、成果が出やすくなります。
自分の商品やサービスを、他の見込み客・顧客に売りたい場合も、Market(マーケット)の分析が大事です。
まずは、Market(マーケット)を分析して、理解を深めましょう。
組み合わせは嚙み合っているかどうかをチェック
お伝えした通り、3Mの3つの要素が、1つでも欠けていてもダメ。
そして、この3つの要素が、嚙み合っている必要もあります。
そのため、成果がイマイチな場合は、ちゃんと嚙み合っているかどうかをチェックする必要があります。
特に、Media(メディア)が嚙み合ってなくて成果が出ないことが多いです。
例えば、店舗型の飲食店の場合、今はSNSよりGoogleマイビジネスを優先したほうが効率良く集客できます。
なぜなら、SNSは地域が広いのに対してGoogleマイビジネスは地域に特化させやすく、来店を促しやすいからです。
3Mの要素をしっかりと分析して、正しく運用しましょう。
安易なMessage(メッセージ)を送らない
「顧客リストは広告・マーケティングの鏡」という言葉があります。
これは、広告・マーケティングでの発信や手法で、リストの属性や質は変化するという意味。
特別で強いオファーは有効です。
しかし、やりすぎると、見込み客、顧客の質を落とす原因にもなります。
例えば、半額セール、半額クーポンの発行ばかりしている店に集まる人は「値段しか」見てないことが多いもの。
そのため、利益の出る高額な商品やサービスを買う人はなかなか集まらなくなります。
そして、その結果として、利益が出ないまま、貧乏暇なしに陥ってしまうのです。
それで潰れてしまった企業の事例は、探せばたくさん出てくるでしょう。
このように、質の悪いリストは利益になりません。
ですが、これを引き起こしてしまうのはお客さんのせいではなく日々のメッセージが原因。
日々の発信に注意を払い、場合によってはメッセージを見直す必要があるでしょう。
重要なのは、あなたの価値観・理想のビジネスに沿ってメッセージを発信することです。
そうすると、しっかりと報酬を払ってくれ、やりがいを持って商品やサービスを提供できる見込み客・顧客を集めやすくなるでしょう。
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3Mでマーケティングを成功させる
この記事では、3Mの解説と活用ポイントをお伝えしました。
この3Mはマーケティングの基礎だけでなく、あなたのビジネスの基盤となる位重要なものです。
3つの要素を見直して、マーケティングを成功させましょう。