SNSの発達によりビジネスの可能性が大きく広がりました。
今や、SNSはビジネスに欠かせない存在にまでなっています。
しかし、それに伴って、炎上のリスクも増えました。
上手く対処しなければ、思わぬ被害を招いてしまうこともあります。
今回は、企業がSNSを運用していく上で知っておくべき炎上の防止策や対処法について解説します。
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企業のSNS炎上!どうする?
ここ10年ほどで、個人から企業に至るまで、一気に普及したSNS。
広報のみならず、営業、販促、採用など。
企業も、あらゆるビジネスシーンでSNSを使う機会が以前よりも格段に増えました。
Twitter、Instagram、Facebookと、ツールも多岐に渡ります。
確かに、SNSを上手く活用すれば、企業の利益拡大につながります。
しかし、同時に「炎上」という避けては通れない問題が、社会全体で認識されるようになりました。
たった一言の失言、たった一つの投稿が命取りに。
インターネットという特殊な空間ゆえ、それらは瞬く間に広がります。
その結果、
- 経済的なダメージを負う
- 自社の株価が急落する
- ブランドに傷がつく
といったことも起こり得るのです。
従業員の私用アカウントも炎上のタネになることも
広報部等が企業の公式SNSを健全に運用していたとしても、従業員や関係者の私用アカウントが炎上のタネになることもあります。
例えば、
- 都内の某ホテルの従業員が、顧客として来た芸能人の様子を個人のSNSで投稿した事件
- コンビニチェーンや飲食店での悪ふざけを投稿した事件(いわゆる「バイトテロ」)
などは、耳にしたことがある人も多いでしょう。
その事実がメディアを通して発覚した際には、企業の公式SNSを通して批判の声が寄せられることもあり、それが炎上につながるのです。
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企業が講じるべきSNS炎上の防止策
SNS炎上を未然に防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか。
具体的な防止策についていくつか見ていきましょう。
ネットリテラシーやSNSの使用に関する教育の実施
まずは、基本的なネットリテラシーも含めたSNSの使用に関する教育や研修を行います。
対象は、正社員だけではなく、バイトや関係者も含めるのが望ましいでしょう。
その際は、実際の事例を交えて、
- 具体的にやってはいけない行為
- 法に触れる可能性のある行為
を明確にします。
万が一、不適切な投稿をして企業に不利益を発生させた場合、
- どれくらいの損害賠償が発生するのか
- 自身がどのような社会的制裁、不利益を被るのか
といった現実的なことについても認識させるようにしましょう。
企業に関わる機密情報を漏洩させない旨を誓約書に盛り込む
また、雇用契約を結ぶ際に、企業や取引先、顧客の個人情報など機密情報を漏洩させない旨を誓約書に盛り込み、それにサインさせることも大変重要です。
誓約書がないと、万が一問題が発生した際に責任の所在が曖昧になることもあります。
そうなると、賠償請求ができないこともあるのです。
必要な場合には、具体的な罰則やペナルティについても記載するのが望ましいでしょう。
運用を複数人に任せる
企業が公式のアカウントを運用する際には、複数の人の目を通る仕組みを盛り込むことで炎上のリスクを下げられます。
たとえば、
- 投稿内容を考える人と実際に投稿する人に分ける
- 投稿前に上司によるチェックや承認を義務付ける
といった形にして、SNS運用を特定の人物だけにやらせないことが大切です。
尚、従業員や関係者のアカウントについては、効果は期待できません。
炎上時の適切な対応についてマニュアル化しておく
万が一炎上した場合に備え、企業、個人レベルでできる早期の適切な対応についてマニュアル化しておくのも良いでしょう。
いくら策を講じても、100%防ぎ切ることは難しいもの。
また、炎上後の初動によって被害規模も大きく変わるためです。
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SNS炎上が起きてしまった際の対処法
それでは、実際にSNS炎上が起きてしまった際、問題を早期に沈静化させるための対処法について見ていきましょう。
1、事実確認、不適切な投稿の削除
まずは、いつ、誰が、どんな内容を、どこで投稿したのか、その事実確認を行います。
それらが明確になった段階で、早急に不適切な投稿を削除、または非常時にします。
2、公式サイトで謝罪文を掲載する
次に、企業の公式サイトなどで謝罪文を掲載します。
問題を発生させた者への処置についても、同時にアナウンスします。
問題を誤魔化したり、対応が遅れたりすると、炎上が大きくなります。
企業体質を疑われ、更なる炎上にもなりかねないため、早く対処することが重要です。
3、弁護士や危機管理の専門家に後処理を依頼する
企業のイメージ回復や問題を発生させた者への処罰、賠償請求はどうするか。
これは、企業の独断で行うのではなく、弁護士や危機管理の専門家、コンサルティング会社に依頼するのが望ましいでしょう。
また、一度炎上すると、検索エンジンに企業名と並んでネガティブなサジェストワードが残り続けてしまうこともあります。
必要な場合には、ネットの風評被害対策を行っている会社にその削除を依頼しましょう。
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まとめ
対策を講じたからといって、炎上は100%防げるというわけではありません。
無意識の差別や社会問題への意識の低さが炎上につながるケースもあるでしょう。
炎上後の対処に関しては、スピード勝負という側面もあります。
グズグズ言い逃れをしようとせず、スピーディーに対応して幕引きを図れるよう努力しましょう。