多くの企業で副業が解禁となっています。
かの有名な大企業や、銀行までも、解禁しているところがあります。
実際に副業を始めてみようと考えるサラリーマンも年々増えてきている様子。
しかし、許可するかどうか、態度を明らかにしていない会社もあります。
その際、会社に事前に断りを入れるべきかどうかは、会社員としての悩みどころ。
ここでは、知らなかったじゃ済まされない、会社に黙って副業を始めるリスクや注意点について解説します。
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副業を会社に黙ってするのはアリ?
今や、国もサラリーマンの副業を勧めている時代。
しかし、今もなお、就業規則で副業を禁止、もしくは制限しているところも多くあります。
もちろん、たとえ会社が社員の副業を認めていなくても、副業をしてはいけないと言う法律はありません。
- 勤務時間外であること
- 本業に支障を出さないこと
- 民間の企業に勤めるサラリーマンであること
これら3つの条件をクリアすれば、たとえ会社に申告せず黙っていたとしても、副業を始めることはできます。
副業はバレる?
会社に黙って副業すること自体は、法的にはなんら問題ありません。
しかし、それが会社にバレた際に、何かと揉めることがよくあります。
隠しているつもりでも、
- 同僚から情報が漏れて社内で噂が広がり発覚する
- 納める住民税の額から間接的に知られてしまう
といったことも少なくありません。
- 会社に知られたくない
- こっそり転職の準備をしたい
など、事情を抱えている人もいますが、バレてしまうことについては、覚悟しておくのが望ましいでしょう。
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会社に黙って副業するリスク
法的には問題なくとも、会社に黙って副業を始めるにあたって押さえておくべきリスクがいくつかあります。
1. 本業に支障が出る
始める当初は、誰もが「自分は大丈夫」だと思っているもの。
しかし、徐々に、副業によって本業に影響が出ることがあります。
サラリーマンが副業する場合、基本的には、就業時間の後や、休日の空いた時間を利用することになりますが、本来、心身を休めるために充てる時間が少なくなってしまうためです。
その結果、
- 本業の勤務時間中に眠くなる
- 疲れで仕事に集中できなくなる
といった支障が出てしまうのです。
明らかにパフォーマンスが落ちていると会社に判断されると、その原因を調べられたりもします。
そこで副業が発覚すると、減給や就業停止など、会社の就業規則に則ってペナルティを課されてしまうこともあるでしょう。
2. 損害賠償を請求される
当然あってはならないことですが、
- 競合他社を相手に副業をする
- 会社の機密情報をさせてしまう
といった場合、もしくは、副業によって会社側に何かしらの損害を与えてしまった場合、会社側から法的措置を取られることがあります。
場合によっては、損害賠償を請求されるリスクもあるでしょう。
たとえ故意ではなくても、情報が漏れてしまったり、損害を発生させていたりすることも起こり得ます。
その点については十分に注意しましょう。
3. 解雇される
損害賠償を請求されるような事態に陥った場合、懲戒解雇されるケースがほとんど。
懲戒解雇されてしまうと、職を失うだけではすみません。
本来もらえる退職金ももらえなくなったりします。
4. 労災がおりない
副業の最中にケガをして働けなくなってしまった場合、基本的に労災はおりません。
労災はあくまでも、労災保険の加入元である会社の業務時間中に発生したケガや病気を保障するための制度であるためです。
【参考】副業解禁すべき?政府も勧める施策のメリット、リスクと対策
副業をする際の注意点
以上のリスクを踏まえた上で、それでも副業がしたい場合には、以下の2点を気をつけましょう。
1. 確定申告は忘れずに
サラリーマンとしての所得に関する税務処理は、会社が代行してくれます。
しかし、副業で発生した所得に関しては、各々による確定申告が義務付けられています。
年間で20万円以下の所得の場合には雑所得として申請は不要。
しかし、その額を超える場合、翌年度の3月〜4月頃、税務署に行って確定申告をします。
慣れれば難しいものではありませんが、初めての時は大変かもしれません。
もちろん、この時代ですから、オンラインで申告することも可能です。
2. 公務員は原則として副業できない
副業が許されるのはあくまでも民間企業に勤めるサラリーマン。
公務員は、原則として副業できないことになっています。
国家公務員法第104条、地方公務員法第38条にその旨が記載されているからです。
公益的活動など、一部認められる業種もあります。
しかし、その場合でも勤め先に黙って始めるのは非常にリスクが大きいため注意しましょう。
【参考】スマホで副業?ネットやSNSでよく見る勧誘は本当に安全か
副業を始めるなら相応の覚悟と準備を
職業選択の自由が憲法で保障されている以上、就業規則で禁止されていようと、民間企業に勤めるサラリーマンが会社に黙って副業することは法的には問題ありません。
しかし、本業に支障が出たり、情報漏洩させてしまったりすると大きなリスクを被ることもあります。
それを承知した上で、なるべくは許可をとって、自己責任で始めましょう。