20代・30代の転職は何かと不安なもの。
不安な中だと、聞こえの良いフレーズに惹かれてしまいがちです。
でもそのフレーズ、もしかするとブラック企業への入口かもしれません。
この記事では、20・30代が転職する際に、求人情報で注意すべきフレーズを7つご紹介します。
20代・30代での転職は求人情報のフレーズに注意すべき
採用活動をする企業は、自分たちの会社をより良く見せようと考えています。
多くの求人企業の中から、選んでもらい、応募してもらう必要があるからです。
少なくとも、わざわざ自社の悪い部分を見せる企業は多くありません。
馬鹿正直なことを言って応募者から避けられたら、意味がありません。
求人を作り、掲載するコストも無駄になってしまうでしょう。
そのため、聞こえの良いフレーズを求人情報に掲載するのです。
そして、ブラック企業であるほど、都合の悪い部分を隠し、良い部分だけを見せたがる傾向にあります。
この点は年代問わず気を付けるべき部分。
しかし、20代・30代で転職する時は、求人情報も見慣れていません。
また、転職自体が初めてだと、なかなか見極められないもの。
その結果、単に聞こえの良い言葉に釣られて、飛びついてしまうことが多いのです。
この記事で、そうならないための知識を身に付けていきましょう。
求人情報で注意したいフレーズ7選
それでは、ここから求人情報で気を付けたいフレーズを7つご紹介します。
固定(みなし)残業代
固定残業代が設定されている求人は、残業がほぼ常にある働き方をしている企業ということ。
それはつまり、
- クライアントへの過剰なサービス
- 低い生産性
- 残業を良しとする社風
など、会社で何かしら問題がある可能性があると判断できます。
給料に見合わないほど残業させられる可能性もあります。
よって、慎重になるべきフレーズの1つと言えるでしょう。
例外として業界や職種の性質上、残業が仕方ないケースもあります。
残業をしたくない場合には、そういった業界や職種を避けることを意識しましょう。
未経験者歓迎
「未経験者歓迎」というよく聞くフレーズも、ブラック企業の可能性があります。
経験が無くても良い人間を採用しているのは、経験者を募集しても集まらないということ。
「誰でもいいから来てくれ!」に近いと言えます。
なるべく、
- 業界内での評判が悪い
- 待遇が悪い
- 人がどんどん辞めていく
などの理由が考えられ、避けるべき求人と言えます。
ただ、
- 「中途でも育成をしっかりしたい」
- 「キャリアチェンジしたい人にチャンスを与えたい」
という考えている企業という可能性もあり、一概に危険・ブラックとは言えません。
また、業界全体で人手不足という可能性もあります。
それでも、未経験から仕事にするのはそもそも大変。
学ぼうという強い意識や、根気が必要になるでしょう。
もしくは、「経歴も学歴も弱いけど、まずは正社員になりたい」といった場合です。
アットホームな、和気あいあい
よくある危険なフレーズ。
これは、特段アピールポイントが無い企業が使いがちです。
社長や、会社の文化が、昭和気質であることを疑った方が良いかもしれません。
そして、このような会社は
- なれ合い意識から、業務の改善もしにくく業績が悪化
- コンプライアンスの意識不足から信用を失う
といったことを引き起こしやすいもの。
長きにわたって安定的に経営されるかというと、怪しいものです。
特に、仕事は仕事と割り切っている人は、避けるべき求人と言えるでしょう。
積極採用、大量採用
要するに離職率が高い会社ということです。
専門性が少なく、誰でもよい仕事なので待遇が良くないことが多いもの。
このような会社でも、ブラック感を感じてしまうでしょう。
一部例外として、「ここまでうまくいったから一気にビジネスを軌道に乗せて大きくしたい!」という可能性もあります。
ただ、この場合でもマネジメント・教育面で不安がつきもの。
急拡大を安定的に乗り切れる会社というのは、意外と少ないものです。
「仕事なんて何でもよい」と思っていないなら避けるべき求人と言えます。
幹部候補
「幹部候補として採用してくれる!」と聞くと、嬉しくなりそうです。
しかし、これも危ないフレーズ。
「候補」と言っているだけで、何も約束されているわけではありません。
いつまでも「候補」のまま、下働きが続く可能性もあります。
責任や業務量が増えても、それに見合う給料が出る可能性は低いかもしれません。
そうなると、苦しい仕事になってしまうでしょう。
「その組織で昇りつめてやる」みたいなハングリー精神がある場合は別です。
しかし、疑って見るのが良い言葉と言えるでしょう。
感謝、元気、やりがいetc
仕事において、精神論や根性論は好きですか?
「No」ならこのフレーズが書いてある求人は避けましょう。
職場内に精神論が横行している可能性があります。
代表者を崇拝する、やや宗教がかった組織である可能性もあります。
また、ノルマが厳しいことも多いでしょう。
当然、「アットホームな職場です」と同様にコンプライアンスに欠けている可能性もあります。
トータルアドバイザー
最後に紹介するフレーズは「トータルアドバイザー」です。
一概には言えませんが「プランナー」「コンサルタント」も気を付けたい類似フレーズ。
具体的に仕事内容がイメージできない肩書は避けるのが賢明なのです。
「アドバイザーなんてかっこいい!」と思うかもしれません。
しかし、業務内容が不明確で、結局丸投げになってしまうことも。
そして、給料に見合わない、多種多様な業務を押し付けられる可能性もあります。
このフレーズに限らず、どんな業務をやるのかが不明確な求人は避けるべきと言えます。
逆に、「トータルアドバイザー」や「コンサルタント」というフレーズがあっても、業務内容が明確であればブラックの可能性は低くなります。
【PR】どのタイプの企業に向いている?1分で終わる「企業タイプ診断」で、あなたの理想の転職先を探しましょう!
自分に合わない求人に引っかからないためには?
ここまでで、転職時に見る求人情報で気を付けたいフレーズを7つご紹介しました。
最後に、自分に合わない求人に引っかからないために意識したいことを3つご紹介します。
情報が明確であるかを確認する
業務内容、給与、勤務地など求人のあらゆる情報が明確であるかどうかを確認しましょう。
曖昧だったり、不明瞭だったりした場合、ブラック企業の可能性が高いです。
また、ブラック企業でなくても、
「何となく」
「求人広告の営業に言われたから」
で求人を出している可能性もあります。
そのような場合は、条件の面でトラブルになるリスクを考えておくべきでしょう。
特にブラックの場合、都合の悪い部分をぼかしている可能性もあります。
曖昧な部分は、面接でしっかり確認するようにしましょう。
会社の評判を調べる
気になった会社は、評判をチェックしてください。
今は、SNSや口コミサイトで、容易に情報を入手することができます。
その会社のOB・OGが知り合いにいるなら、直接話を聞いてみましょう。
それだけでも、ブラック企業を回避できる可能性は大きくなります。
最近では、会社の口コミサイトやSNSも有効な情報源です。
働いている人のSNSをチェックしてみましょう。
良いフレーズには裏がある
この記事では、20代・30代の転職で気を付けたい求人情報のフレーズについて解説しました。
「噓は言っていない」としても、その実態を隠している表現は多いです。
求人票だけでなく、その企業について深く調べたうえで転職活動を進めましょう。