ブラック企業の洗脳手口とは?洗脳されないための知識と対策

ブラック企業はあらゆる手段を駆使して働く人を洗脳しようとします。

そして、会社の言いなりにしたり、時には死ぬまで労働力を搾取しようしたりします。

そこに、思いやり、といった言葉はおろか、常識すら存在しません。

今回は、自分の身を守るためにも知っておくべき、ブラック企業のよくある洗脳手口と洗脳されないための対策についてご紹介します。

【参考】みなし残業=ブラック?導入している企業に応募の際の注意点

 

ブラック企業の洗脳

 

ブラック企業の洗脳の闇「従わないなら洗脳しろ」

何をもってブラック企業とするのか、明確な定義は存在しません。

しかし、次のような特徴がある会社は世間的にブラックと言われる傾向があります。

    • 長時間労働やサービス残業など、労働法に抵触する行為を日常的に行っている会社
    • 「やりがい」を大義名分にして働く人の労働力を不当に搾取している会社
    • 手段を選ばず、とにかく従業員を言いなりにしようとしている会社

です。

正常な判断力や正しい知識を持っていれば、自分の会社がブラックであるとすぐ気づくことができるでしょう。

そして、転職するなり、会社を訴えるなりして、自分の身を守れます。

しかし、既にブラック企業によって洗脳されている場合は、手遅れかもしれません。

会社がどんな蛮行を働こうとも「会社は正しい」と錯覚してしまったり、自己否定に陥ったりする危険性があります。

【参考】ブラック企業から退職できない?対処法を知っておこう

 

ブラック企業の洗脳手口、よくあるパターン

それでは、ブラック企業がよく使う洗脳の手口を詳しく見ていきましょう。

 

精神的に追い詰め、抵抗する気力を奪う

従業員を精神的に追い詰め、抗う力を奪うのは、ブラック企業の典型的な洗脳手口の一つ。

人格を否定するような罵詈雑言を日常的に浴びせられてしまうと、自己肯定感や自尊心が傷ついたり、無くなったりします。

そして、「自分はダメな人間なんだ」と思い込むようになってしまうのです。

その結果、抵抗する気力がなくなり、単なる会社の言いなりとなってしまいます。

 

肉体的に追い詰め、正常な判断力を鈍らせる

精神攻撃に加えて、肉体的にも追い詰めようとします。

そして、従業員の正常な判断力を鈍らせようとするブラック企業も少なくありません。

「これは明らかに違法だ。」

「ここはブラック企業だ。」

そのように自覚していても、なかなか行動に移せません。

長時間労働によって心身が疲労困憊している状態では、抵抗したり、訴えたりするための余力も削がれてしまいます。

そして、結果的に洗脳されてしまうのです。

 

選択肢を奪い、行動を制限する

これは、特に新卒や社会人としての経験が浅い人がターゲットにされがち。

入社する際の契約によって知らぬ間に自由や選択肢を奪われてしまうことがよくあります。

たとえば、

  • 「1年以内の退職は認めない、辞めた場合は罰金」
  • 「残業代は基本給に含まれています」

など、客観的に見て明らかに法律に反するような内容でも、知識がないと、それが違法であることに気づくことは困難。

騙されているとも知らずそのまま会社のいいように使われてしまうのです。

 

他社と比較させない、できないようにする

外部からの情報を意図的にシャットアウトしようとするのも特徴。

つまり、従業員を「井の中の蛙」状態にするのです。

これも、洗脳する際によく使われる手口。

ブラック企業だけでなく、新興宗教、独裁国家の洗脳でも、この手口は使われます。

中途採用で入れば、今までいた会社と今の会社を比較できます。

そのため、ブラックなら、すぐに「ヤバい」と気づけます。

しかし、新卒入社や全く別の業種からの転職の場合、気付かないことがあります。

「そういうものなのかな?」と思い込み、そのまま流されてしまうのです。

また、入社してから他社と比較させないように、旧友とのコミュニケーションを無理矢理絶たせたりするようなケースもあります。

 

「連帯責任」というキーワードで納得させる

これは、社員同士のつながりや同調圧力が強い会社でよくありがち。

「連帯責任」という言葉を使って、無理矢理責任を押し付けてくるのです。

たとえば、同じ部署やチームの同僚が仕事でミスを犯してしまったケース。

  • 「連帯責任だ!」と言って直接関係ない人まで減給を仄めかす
  • ミスを挽回するため、関係ない人にも無理矢理残業を課したりする

といった事例は枚挙に暇がありません。

抵抗しようものなら、嫌がらせのターゲットになってしまいます。

一旦そのような会社に入ってしまうと、抜け出すにも抜け出せなくなってしまうのです。

 

精神論を説き、共感させる

  • 「会社は家族」
  • 「1人はみんなのために、みんなは1人のために」

など、やたらと精神論を説いて、共感を誘うような会社も、ブラックになりがちです。

最初のうちは違和感があっても、長期間そのような環境に身を置いていると、いつの間にか洗脳され、それが当たり前になっていきます。

その内、それが心地良いと思うようになってしまうこともあります。

【参考】残業命令を拒否できる?会社の命令に背けるケースは

 

ブラック企業の洗脳を避けるための対策

ブラック企業に洗脳されないためには、いくつか対策があります。

 

知人や友人とコミュニケーションを取り、外部と繋がる

一番の対策は、知人や友人などと定期的にコミュニケーションを取ること。

そして、外の世界の情報が入ってくるようにすることです。

外の世界から隔離され、異常な環境に長期間身を置くと、徐々に感覚が麻痺してきます。

そして、正常な判断ができなくなってしまうためです。

そのため、誰でも良いので、とにかく外部との繋がりを確保することを意識しましょう。

 

医療従事者やカウンセラーと接点を持つ

ブラック企業が、産業医やカウンセラーをつけてくれるということは考えにくいもの。

しかし、少しでも自分の精神や身体に不調を感じたら、誰かに相談すべきです。

医者やカウンセラーに相談してみるということも、積極的に考えてみましょう。

【参考】感情労働とは?放置するとヤバい!問題と求められるケア

 

ブラック企業の洗脳に負けないように

ブラック企業に一度でも洗脳されると、感覚が麻痺して正常な判断ができなくなります。

頭では分かっていても会社を辞めることすらできなくなってしまうでしょう。

特に素直で純粋な人、仕事熱心で責任感が強い人は、洗脳されやすい傾向にあります。

心当たりがある人は、人一倍注意が必要かもしれません。

そして、とにかく孤独にならないよう日頃から意識しましょう。

【参考】実はブラック?転職サイトの求人の危険フレーズ3つと回避策

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