転職に興味のある方、キャリアアップを常に意識している方なら、一度は「ハイクラス転職」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。
Webのみならず、電車でもよく広告を見かけますよね。
今回は、そもそもハイクラス転職とは何なのか、普通の転職との違いを比べながら、実現するために必要な準備について解説します。
ハイクラス転職とは?
ハイクラス転職とは、一般的に、高い専門性を求められる職種や、経営に近い役職への転職を指す言葉です。
実際のところ、明確な定義はありません。
しかし、
- より高く、重要なポジションに就くこと
- 年収が大幅に上がること(およそ800万円~)
この2点が大きな特徴と言えるでしょう。
例えば、
- 幹部クラスの人材が不足しているベンチャー企業
- 後継者がおらず、探している中小企業
- 新規プロジェクトを立ち上げるために専門分野の経験者が必要な大手企業
- 成果主義、実力主義の外資系企業
などが主な求人元となります。
ハイクラス転職に求められるスキル
ハイクラス転職では、豊富な経験と実績、そして高度なスキルを要する専門職や経営層、管理職のポジションが主に募集されています。
一口に経験、スキルと言っても求められる内容やレベルは企業によって異なります。
専門職の場合には、
- AI、IoTなど、最先端分野のエンジニアリング技術や営業力などの「専門スキル」
- 管理職の場合には、経営に携わった経験や実績などの「マネジメント能力」
が求められることが多いでしょう。
【参考】スカウトサービスに向いている人の特徴と利用時の注意点
ハイクラス転職と普通の転職との違い
ハイクラス転職は、普通の転職とどのように違うのか見ていきましょう。
1. 一般的な求人サイトに公開されない
多くの場合、ハイクラス転職の求人情報は、年齢、経験問わず誰でも利用できる求人サイト、転職サイトには公開されません。
当然、ハローワークでも紹介されません。
自ら転職したい企業を探すというより、現在の年収など、一定の要件を満たした人だけが利用できるヘットハンティングサービスや、転職エージェントに登録し、オファーを待つという形が多いでしょう。
また、知人に紹介してもらうなど、「コネ」が必要なケースもあります。
誰もがその内容を覗き見ることが出来るわけではありません。
2. 30代、40代~のミドル層が主な対象となる
ハイクラス転職は、その特徴ゆえ、30代、40代〜のミドル層が主な対象となります。
20代でも、専門分野における高度なスキルがあったり、企業を紹介してくれる知人や上司がいたりすれば、ハイクラス転職を目指せます。
豊富な経験や実績という点に関しては、ハンディキャップが生じるため、ミドル層よりはハードルが高くなるでしょう。
3. 転職できる企業、ポジションが限られている
前述した通り、ハイクラス転職では、専門職と管理職、この2つの分野が主に募集されます。
そのため、転職できるポジションの数が多くないのが通例。
たとえ特定の分野におけるスキルと経験があっても、
それらを活かせる転職先が見つからない
そもそも募集されていない
といった話は、ハイクラス転職においてよくあることです。
ハイクラス転職に向けて必要な準備
難易度が非常に高いハイクラス転職。
成功させるためには、次のような準備を事前にしておく必要があります。
1. 自分の市場価値を客観的に分析する
ハイクラス転職では、人材の「ポテンシャル」は通用しません。
確かなスキルと経験が何よりも重視されます。
- より高い年収、より高いポジションを狙うための十分なアピール材料があるか
- そもそもハイクラス転職に向いているのか
自分一人だけでは判断することが難しいこともあるでしょう。
そのため、客観的に自分の市場価値を分析してみましょう。
様々な転職サービスがそのようなサービスを提供しています。
2. 普段から人脈を作ることを心がける
人脈は、ハイクラス転職においても強力な武器となります。
たとえ若くても、人脈があれば、仕事を紹介してもらえたり、オファーが来たりすることもあるでしょう。
もちろん、誰とでも知り合いになれば良いという訳ではありません。
しかし、少なくとも同じ業界や関連業界においては、普段から人脈作りができるよう心がけましょう。
3. 募集背景の理解や業界研究
万が一、今の職場よりも高待遇な企業に転職できたとしても、それで幸せになれるとは限りません。
本当にやりたいことができないなど、ミスマッチが生じることもあります。
転職した後も、しっかりと自分のキャリアを築いていくためには、募集背景を理解したり、業界研究したり、入念なリサーチが必要です。
ミスマッチが起こった時のダメージは大きいものなのです。
4. 今の環境で十分な実績を積んでおく
当たり前のことですが、今の環境でとにかく実績を積んだり、知識やスキルを磨いたりすることも大切です。
ハイクラス転職の採用枠は決して多くありません。
限られた枠を、ライバルと争うことになります。
少しでも差をつけるためにも、より多くの経験を積んでハイクラス転職に備えましょう。
憧れのハイクラス転職を実現するために
ハイクラス転職は、社会人として10年以上の経験を積んだミドル層が主な対象。
しかし、20代の若手でも実現できない訳ではありません。
また、20代では実現できないにしても、30代、40代で実現する人は、20代のころから相応に準備をしているもの。
いずれにせよ、普通の転職に比べて難易度が高いことは間違いありません。
そもそも、求人情報にアクセスすること自体難しいというケースもあるでしょう。
しかし、チャレンジすべき価値は十分にあるのは間違いありません。
自分のスキルや実績に自信がある方は、キャリアアップのためにもぜひチャレンジしてみましょう。