社会人としての振る舞いは、いつ、どこで、誰に見られているか知る由もありません。
それらが自身のキャリア形成に大きく影響することもあります。
出来心からの非常識な行動も、誰かに見られているかもしれません。
それが自分の悪評や、決めつけになったり、損をしてしまうこともあるでしょう。
今回は転職エージェントを利用する際に、意外と見落としがちな利用のルールとマナー、NG行為4選について解説します。
【参考】転職サイトの種類と特徴(求人/オファー/エージェント型)
転職エージェントはマナーを守って利用すべし
これからの時代、転職を経験する人も少なくないでしょう。
何度も転職を経験しているのであれば、ある程度は自信を持って臨めるかもしれません。
しかし、特に初めて転職に挑む方にとって、充実したサポートを受けられる転職エージェントは、非常に心強い味方となります。
また、サービスは基本的に無料であるため、気軽に利用できるでしょう。
しかし、無料だからといって、雑な対応をする人がいるのも事実。
- 自分の都合だけを重視して身勝手な対応を取る
- 担当者に対して無礼な態度を取る
- 応募先の企業に対して不誠実な対応を取る
- 無茶な要求をする
といったことをしていると、求職者の悪評が広まってしまう可能性もあります。
常に、社会人として見られていることを意識していなければなりません。
転職エージェント利用時のNG行為4選
転職エージェントを利用する際、次の内容はマナー違反やNG行為に当たります。
1. 担当者に虚偽の情報、誤った情報を伝える
転職エージェントを利用しようとすると、担当者から退職理由や希望条件、スキルや経歴などを最初に必ず聞かれることになります。
今の時代は、オンラインフォームで入力することも多いかもしれませんね。
当然ですが、これは、正確に、正直に伝えることがマナーです。
聞かれる内容によっては、答えにくかったりするかもしれません。
また、少しでも良い企業に転職するためにスキルなどを誇張したくなったりもするでしょう。
しかし、嘘や、誤った情報を伝えると、後で大きなトラブルに発展しかねません。
最悪の場合、内定取り消しにもなり得るでしょう。
2. 面接、面談のバックレ、ドタキャン、遅刻
仕事を続けながら転職活動をするのは、なかなか大変なもの。
時間に追われ、スケジュール変更を余儀なくされるのも仕方ないことかもしれません。
しかし、だからと言って、担当者との面接や面談をバックレたり、ドタキャンしたり、遅刻したりするのは社会人としてマナー違反です。
バックレやドタキャンがあると、
- 「この人に企業を紹介することはできない」
- 「紹介した企業との面接をドタキャンしたり、バックレたりされると困る」
と思われてしまいます。
転職エージェントは、求職者が、紹介先の企業に失礼なことをするのを非常に恐れます。
このようなことをすると、もう企業は紹介してもらえなくなるでしょう。
場合によっては、ブラックリストに載ってしまいます。
3. 無断で内定を辞退する
内定をもらった後、勝手に辞退してしまうのもNG行為です。
- 他の企業から内定をもらって、そちらに行くことにした
- 気が変わり、今の会社に残ることにした
- もう少し転職活動を続けてみようと思った
などなど、理由は様々あるでしょう。
辞退される可能性があることは、転職エージェント側は理解しています。
しかし、「勝手に」辞退されると、困るのです。
辞退の連絡は、かならず転職エージェントを通すようにしましょう。
4. 紹介された求人に自己応募する
担当者から求人を紹介された際、エージェントを介さずに自己応募する人もたまにいます。
しかし、これも、やってはいけない不義理、つまり、NG行為の一つです。
確かに、自己応募の方が内定を得られる可能性が高くなるという話は実際にあります。
ただし、転職エージェントが、個人を特定可能な情報を伏せた上で、事前に、
「このような求職者に紹介しても良いか?」
と企業に確認している可能性もあります。
そのプロフィールに合致した人が応募してくると、企業は「ん?」と思います。
そして、転職エージェントに、
「このような応募が来たのですが、御社が仰っていた人はこの人ですか?」
と聞くこともあります。
そして、転職エージェントから紹介されていたことが判明すると、不義理がバレます。
そうすると、その企業はもちろん、転職エージェントにも出入り禁止となるでしょう。
転職エージェント利用時の注意事項
転職エージェントをより上手く活用するためにも、次のことに注意しましょう。
1. 提供される企業情報を鵜呑みにしない
転職のプロであるエージェントも、1人の人間。
求職者に対して間違った情報を伝えるなど、ミスを犯すこともあります。
また、ビジネスでやっている都合上、「転職エージェントの利益になる企業」をゴリ押ししてくることもあります。
そのため、エージェントから提供される情報などを鵜呑みにすると、思わぬ地雷が待ち構えていることも。
自分でもしっかり調べて、判断するようにしましょう。
2. 多くの転職エージェントに登録しすぎない
転職エージェントは数多く存在し、サービスの内容も様々。
紹介してもらえる企業も、転職エージェントによって様々でしょう。
しかし、手持ちの駒(紹介企業数)を増やす目的で無闇に登録してしまうと、整理がつかなくなります。
連絡や返信を忘れてしまうエージェントも出てきて、不信感に繋がってしまいます。
多数のエージェントに登録すること自体は問題ありませんが、自分の管理能力を超えて登録し過ぎないようにしましょう。
2. 意思疎通を図り、認識をしっかり共有する
転職の成功率を少しでも上げるためには、担当者との意思疎通、認識の共有が欠かせません。
転職活動を進める中で、自分の得手不得手が明らかになったり、志向が変わったりすることもあります。
せっかくなので、密に情報を取りながら、適切にアドバイスをもらい、活動の精度を上げていきたいところです。
3. 良いエージェント(担当者)をしっかり見極める
有名どころのエージェント会社を利用したとしても、担当者次第でサービスの質にはバラつきが出ます。
場合によっては、放置されがちになったり、露骨にどこかの会社に応募するよう誘導されたりします。
相性もありますが、「ダメな担当者に当たった」と思ったら、そのエージェントの優先順位は下げるのが良いでしょう。
転職エージェントを上手に使おう
転職エージェントは無料で使えるとはいえ、相手もビジネスでやっています。
迷惑をかけないよう最低限のマナーを守ることは社会人として必要なことです。
また、「リスクが高い求職者だ」と思われると、対応の優先度を下げられたり、紹介してもらえなくなったりします。
マナーやルールをしっかり守りながら、エージェントに真摯に向き合えば、エージェント側も期待に応えようとサポートしてくれるでしょう。