SNSは就活、転職活動の必須ツールとなりつつあります。
しかし、その使い方によっては逆にマイナスな影響が出てしまうことがあります。
いわゆる「裏アカウント」についても、見られていることが少なくありません。
実際、「そこに本音が出ている」として、探ろうとする人事も少なくないのです。
そこで、ここでは、就活生や社会人が知っておくべき、SNS利用の注意点や正しく活用していくためのポイントを解説します。
【参考】SNSを採用活動に?安易な活用は危険?ポイントや注意点は
裏アカなら安心?その投稿、企業に筒抜けかも
裏アカ(裏アカウント)とは、本名を使わず、匿名で運用しているSNSアカウントになります。
主に、Twitterのアカウントを指して使われる言葉です。
もちろん、本名で使われるSNSは就活生、転職を希望する社会人、そして人材を募集する企業、いずれにとっても大変便利なツール。
SNSの活用は、今や就活、採用における新しいスタンダードになりつつあります。
しかし、それに伴い、採用時におけるSNSの利用に関して、新たな現象も起きています。
SNSは裏アカまで見られている
従来は、エントリーシートの提出、面接の実施から選考が行われるのが一般的でした。
しかし、近年では、実際の面接の場面以外で企業の採用担当者が候補者のSNSをチェックし、大まかな選考結果を決めていることすらあります。
中には、企業が候補者の裏アカの特定を専門の業者に依頼し、候補者の身元調査を実施したりしていることもあります。
企業側にとっては候補者の「素」を見極めるという点では理にかなっている行為。
しかし、面接を受ける側にとっては、誰にどんな情報を見られているのか知る由もありません。
何気ない投稿が選考結果に大きく影響してしまうこともあるのです。
【参考】ジョブカフェとは?受けられる支援やサービス、使うメリット
就活生、社会人向けSNSのトリセツ
これから企業の選考、面接に臨む就活生、転職希望者、その他社会人は自分のキャリアを守るためにも、SNSの利用に関して以下の点を気をつける必要があるでしょう。
個人情報を安易に載せない、投稿しない
一番の得策はSNS自体をやらないことです。
しかし、就職や転職のために止めてしまうというのは現実的ではないかもしれません。
そうであれば、せめてフルネームや顔写真、その他、アカウント主が特定できる個人情報を安易に載せない、投稿しないようにするのが良いでしょう。
企業の人間が候補者のSNSを特定しようとする際、まず名前から検索します。
そして、それを踏まえたうえで、その他要素をすり合わせて紐付けます。
Facebookなど、一部のSNSは、実名や一部の個人情報の登録が必要な場合もあります。
そのような際には、鍵をつけたり承認制にしたりするなどの対策が必要です。
できる限り、アカウントは使い分ける
アカウントを使い分けても、100%企業からの特定を逃れられるわけではありません。
しかし、アカウントは極力使い分けるようにするのが得策でしょう。
例えば、
- 完全にプライベートなことを発信するためのアカウント
- 就活関連の情報収集をするアカウント
- コミュニティや採用担当者とコミュニケーションをとるためのアカウント
といったように、使途を区別することで最低限の対策は可能となります。
モラルに反する発言、誹謗中傷をしない、便乗しない
これは、就活中、転職活動中に限ったことではありません。
しかし、モラルに反する発言や誹謗中傷の投稿はNGです。
自ら投稿しなくても、それらに関する他の人の投稿に対して「いいね」を押したり、リツイートしたりして便乗するのも控えた方が良いでしょう。
信憑性が薄い情報を発信しない
信憑性の薄い情報を無闇に発信するのは、考え物。
もしそれを企業の人が見ると、ネガティブな印象を持たれてしまう可能性もあります。
最近では、副業のネットビジネスなどで、ある商品の宣伝をするためにSNSを利用している人も増えてきています。
しかし、十分な健全性、信憑性が確保されていないの質の低い情報を発信するのは危険。
それだけで企業から「危険人物」との烙印を押される可能性もあるのです。
ネガティブな言葉をつぶやかない
- 職場環境、待遇に関する評判
- 企業が提供する商品、サービスについての悪評
このような内容を投稿すると、それだけで不採用になりかねません。
これは、たとえ自分が志望する企業についてではなくても同じです。
世間は思いのほか狭く、取引先だったり重要なビジネスパートナーだったりする可能性も。
無闇に悪評を流したり不満をダイレクトに投稿したりするのはやめておきましょう。
SNSの利用に過敏になる必要はない、でも…
業者を雇ってまで裏アカを特定しようとする企業は確かに存在するようです。
しかし、そのような事例はごく一部に限られているという状況もあります。
また、候補者の特定行為は倫理観に欠けるとの政府からも是正勧告もあったりします。
そのため、過剰に意識する必要はありません。
しかし、SNSの投稿は、意図せずに企業の人の目に入ってしまうことが多々あります。
万が一見られても大丈夫なように日頃から節度ある利用を心がけましょう。
裏アカだからといって安心は禁物
- 使用用途や立場に関わらず、
- 悪口やネガティブな情報を流す
- 嘘の情報を流す
- その他モラルに反する使い方をする
というのは、就活中、転職活動中にかかわらずそもそもNGな行為ではあります。
一方で、上手くSNSを活用できれば、より効率的に、スムーズに就活、転職活動を進めることも可能。
正しい利用を心がけ、自分をアピールするための武器として上手に活用していきましょう。