「業界研究を始めた、という友人の話を聞いて、ドキッとした。」
そんな経験のある人、少なくないのではないでしょうか。
自分に適した企業、分野で働くためには、実際に入社する前に入念な情報収集と業界研究が必要不可欠。
「でも、業界研究って、何をどうすればいいの?」
と思う方も少なくないでしょう。
ここでは、これから就職活動や転職活動を始める方のために、業界研究の主な方法やポイントについて解説します。
【参考】インターンに就活生が参加する4つのメリットと3つの注意点
業界研究とは
業界研究とは、特定の業界の特徴や動向について調査することです。
そこで働く自分をイメージする上で、欠かせない活動と言えます。
将来、自分が働きたい業界に関し、正しい知識を予め身につけておくことによって、
- 実際にその職に就いた際にギャップを感じることを回避する
- 候補となる企業を絞り込み、就職・転職活動を効率化する
といったことが主な目的となります。
自分が進むべき業界、またその企業についての十分な理解があれば、より説得力のある志望動機や自己PRも用意することができるでしょう。
当然、採用される確率も大幅にアップするはずです。
【参考】みなし残業=ブラック?導入している企業に応募の際の注意点
業界研究の主な手段
興味のある分野、業界に関する情報にアプローチするための手段は主に以下の5つ。
これらを複数を組み合わせることで、より効率的に必要な知識が身に付くでしょう。
1. 求人、転職サイトのサービス
ネットの求人サイトやエージェントサイトは、案外役に立ちます。
求人に関する情報はもちろんのこと、各業界における動向やリサーチ情報の閲覧も可能。
たとえば、リクナビの「業界ナビ」、「マイナビ転職」、「doda」などがあります。
情報の質、量、共に充実しているのが特徴的です。
業界研究も含め、就活、転職のノウハウも学べます。
何から手をつけたら良いかわからない方はまず、これらを覗くところから始めてみるのも良いでしょう。
2. 展示会、大学主催のイベント
ネットで情報を集め、予備知識をつけることはもちろん大切。
一方で、現場の声を聞くことも忘れてはいけません。
そこで役に立つのが、
- 業界別の展示会
- 大学や専門学校が主催するセミナー
- 説明会などのイベント
です。
最近では、営業・マーケティング業界の「BOXIL EXPO」など、オンラインで開かれるイベントも増えてきています。
機会を逃さないためにも常にアンテナを張っておく必要があります。
3. 業界団体のホームページ
より詳しく、専門的な情報が必要な場合は、業界団体のホームページも役に立ちます。
業界団体とは、同じ産業、業種に携わる企業、その社員によって構成される組織です。
研究や情報収集、情報提供が主な活動内容となります。
また、政治家に対するロビー活動をしているようなところもあります。
興味のある業界名に「業界団体」や「協会」等のキーワードをつけて検索すれば、簡単にアクセスできるでしょう。
医療、建築、スポーツ、IT分野など、ほとんどの業界で、業界団体は存在するものです。
マニアックで専門的な業界の情報も意外と容易に手に入ったりします。
積極的に活用していきましょう。
4. 新聞やニュース
ビジネスを取り巻く環境、各業界における動向、情勢は日々変わり続けています。
そのため、タイムリーな情報を仕入れるためには、新聞やニュースでそれらをチェックしておきたいところ。
日本経済新聞は当然、その筆頭に挙げられるメディアではあります。
なども就活生、ビジネスマンの必須アイテムと言えるでしょう。
ネットであれば、わざわざ時間を割いてチェックする必要はありません。
通勤、通学といったスキマ時間を活用して、情報を仕入れる癖をつけておきましょう。
5. 書籍
新聞やニュースだけでなく、書籍による情報収集も忘れてはいけません。
年度ごとに出版される
- 会社四季報 業界地図
- 就職四季報
- 日経業界地図
の3つは業界研究のマストアイテム。
その他にも
- 図解入門業界研究
- 業界大研究
など、豊富なラインナップがあります。
書籍は、必要な情報がコンパクトにまとまっているので、案外便利に使うことができます。
自分に合った書籍を見つけることも業界研究を進めていく上で欠かせないことです。
【参考】ポテンシャル採用とは?経験の浅い若手向け中途採用枠を紹介
業界研究を上手く進めるためのポイント3つ
余程時間を持て余してなければ、業界研究に使える時間は限られているでしょう。
より有意義に進めていくためのポイントについて見ていきましょう。
1、狭く、深く調べる
業界研究において最も重要なのは、情報の量よりも質です。
広く、浅く調べるよりも、狭く、深く調べる方が、理解が深まります。
まず、自分の興味のある業界、分野をある程度絞り、ターゲットを決めてください。
その上で、特定の業界について深く掘り下げて調べていくのが良いでしょう。
2、オンラインイベントを優先する
就活中の学生や、働きながら転職活動をしている社会人にとって、時間は大変貴重。
各種イベントに参加するために移動していると、時間を大きくロスしてしまいます。
確かに、中には、わざわざ足を運んで参加するべきイベントもあります。
しかし、可能な限りオンライン上で参加できるイベントを優先しましょう。
時間を節約しながら活動することも、業界研究をより有意義なものにするために大切です。
3、仕入れた情報をいつでも活用できるようにする
業界研究は自分が興味のある分野に就くための過程であり、目的ではありません。
情報収集することだけを意識し、その情報を活かせなければ全く意味がありません。
また、忘れてしまっても、もったいないです。
仕入れた情報は、なるべくノートにまとめておくようにしましょう。
そして、いつでも調べた情報を活かせるようにしておくことが大切です。
【参考】ジョブカフェとは?受けられる支援やサービス、使うメリット
業界研究をうまく進めよう
業界研究は、意外と軽く見ている人も多いところかもしれません。
しかし、短期的な努力でライバルと差をつけられるポイントでもあります。
上手く時間を作って、志望する業界と関連のある業界についても調べておくようにしましょう。
【参考】【Interview】Z世代が就職したい会社とは?本音を聞いてみた(前編)Z世代の価値観と残念に感じる会社とは?