もし、あなたがマーケッター、あるいはマーケティングや販売に携わっているのなら。
もしかして、こんなお悩みがあるかもしれません。
- なぜか自社の商品・サービスが売れない…
- 見込み客や顧客に提案してもイマイチな反応をされる
そんな時は、見込み客や顧客、クライアントを理解するBDFが役に立ちます。
この記事では、顧客を理解するフレームワークである、BDFについて解説します。
【参考】PASONAの法則とは?コピーライター必須のテンプレを解説
BDFとは?
BDFとは、顧客の思考や感情をまとめたものです。
それぞれ頭文字で
- B → Belief(ビリーフ):信念
- D → Desire(デザイア):欲求
- F → Feeling(フィーリング):感情
の略になります。
この3つを分析することで、顧客・見込み客を深く理解できるようになります。
商品をマーケティング・販売する時に何を伝えたらよいのかが分かるようになるでしょう。
例えば、「コピペするだけで50万円」みたいな胡散臭いフレーズがあったとします。
それに対して「そんなわけない」と思うのは、「大げさに簡単とうたっているのは詐欺に近い」と信じているから、とも言えます。
確かに、このようなフレーズは「怪しいな」と感じますよね。
ここに、商品に対する信念と感情の要素が出ています。
この状態の見込み客は、売っている商品が本当にコピペで50万円稼げる商品だとしても買わないでしょう。
このように、見込み客・顧客はあなたの商品・サービスに対して何かしらの信条や感情を抱いています。
信念や感情は様々
また、当然ですが、人によって具体的に抱く信念や感情は様々です。
例えば、「Webマーケティングのスキル」に対して抱く欲求には、
- お金が欲しい
- 人から頼られたい
- キャリアそのものの安定が欲しい
といった欲求があります。
また、お金に対しても、例えば、
- 「欲しいものを買っても生活に困らない状態が欲しい」
- 「借金がたくさんあって返済したい」
上記のように、感情が異なれば、伝えるべき内容が大きく変わります。
このように、同じ商品・サービス・話題でも、抱く信念・欲求・感情は人それぞれ。
よって、この3つに注目して分析することで適切な販売、マーケティングができるのです。
これは、主にコピーライティングの分野で使われているフレームワークではあります。
しかし、マーケティングやビジネス全体においても欠かせないフレームワークと言えます。
【参考】QUESTフォーミュラとは?ライター用フレームワーク
BDFの要素を細かく解説
それでは、ここからは、BDFの要素について細かく見ていきましょう。
Belief
特定の顧客があなたの商品やサービス、業界に対して抱いている価値観や固定観念のことです。
先ほど例に出した「大げさに簡単といっているのは詐欺に近い」や「Webマーケティングはお金になるスキルだ」というのも、「信念」になります。
信念に対しては、
- 「そう信じているあなたは正解です」と、信念を補強して共感を生む
- 逆に「それは間違いです」と真逆のことを言って意外性を持たせる
- 信念そのものから商品やサービスに抱くであろう疑いを見つけ、「そうじゃないんですよ」と反論する
といったアプローチが取れます。
Desire
これはそのまま欲求や欲望のことです。
特定の欲求を満たしたい、あるいは満たせそうと思った見込み客はあなたの商品やサービスを購入します。
欲求の具体例としては、
- お金が欲しい
- 健康になりたい
- 結婚したい
などが挙げられます。
もちろん、実際にマーケティングに活かす際には、より深掘りする必要が出て来ます。
また、苦痛を回避したい、という欲求もあります。
例えば、ですが、借金減額診断の広告を見かけたことがある人も多いでしょう。
この広告では、「借金を抱えている苦しい日々を避けたい」という欲求を刺激していることが多いもの。
見込み客・顧客の欲求が分かったら、「その欲求が満たせるよ」ということを伝えます。
まだ商品がなければ、その欲求を満たせるように商品やサービスを開発するのも手です。
Feeling
あなたの商品に対して抱く感情や感覚のことです。
- 「ちょっと高いなぁ」
- 「うまくいかなかったらどうしよう」
- 「購入ボタンはどこにあるんだろう?」
- 「信頼できそうだ」
- 「 これを買えばうまくいくんじゃないか?」
といった言葉で表されます。
これは、結構漠然としている要素かもしれません。
また、信念や欲求と重なる部分もあるでしょう。
そして、感情については、どんな感情を抱くかによって活かし方は変わります。
- ポジティブな感情なら補強するような表現をする
- 情報を伝えてその感情・感覚を間違いのないものにする
といった活かし方が考えられるでしょう。
反対に、ネガティブな感情の場合は、改善のヒントにしましょう。
BDFを見つけ出すリサーチの方法
BDFは「こうだろう」という思い込みで決めてはいけません。
リサーチして見つけ出す必要があります。
ここからは、BDFを見つけ出すリサーチ方法について見ていきましょう。
直接話す
今の顧客・見込み客と直接話して見つけましょう。
会話の中からBDFの要素を見つけ出したり、インタビューで直接聞くのがおすすめです。
そして、直接話す機会を積極的に作りましょう。
Zoom等のビデオ会議ツールを活用すれば、遠隔でもインタビューが行えます。
- 気軽に参加してほしい場合は無料相談会
- お金を稼ぎながらリサーチしたい場合はコンサルティング・コミュニティ
このような機会を作れば、話す機会を作れるでしょう。
アンケート
アンケートはあなたの労力が少なく、繰り返し使えるので便利な方法です。
定期的に繰り返す必要もあるでしょう。
あなたのメルマガ読者やリストにアンケートをお願いしてみてください。
直接話すのに比べて深い内容については聞けないのが一般的。
その代わり、たくさんの人のBDFを見られる可能性が高いでしょう。
Webリサーチ
Webリサーチはすぐに何の準備もなしにできるリサーチ方法です。
あまり深い部分が見えるわけではなく、時間もかかります。
しかしながら、今すぐ始めることができ、競合からBDFのヒントを得ることもできます。
また、Webリサーチでは情報を発信している人が顧客・見込み客でない可能性も考慮しないといけません。
オススメのWebリサーチ手段は以下通りです。
- 書籍のレビュー:本音が垣間見える、サクラに注意
- 質問サイト:欲求やネガティブな感情(不安など)が見えやすい
- ホワイトペーパーやその道のプロの見解、データ:ターゲット全体の大まかな傾向が見える
【参考】
BDFを活かす3つのポイント
最後にBDFを活かす3つのポイントについて開設します。
ペルソナを作りながらBDFを調べる
ペルソナとはターゲットの中の1人の人物像のこと。
マーケティング・販売においては「この人(ペルソナ)に売るにはどうしたらいいか?」を考えることが多々あります。
ターゲットだけだと、曖昧でBDFは決まりにくいもの。
そのため、先にペルソナを決めようという意見もあります。
しかし、情報が少ないと、ペルソナを思い込みで定めてしまう危険もあるのです。
よって、リサーチからBDF・ペルソナを同時に作るのが良いでしょう。
明確に分類することが目的ではない
それぞれの要素を明確に区別しなくてもOK。
特に、感情は欲求や信念と重なる部分も多々あります。
重要なことは「お客さんがどういう考え・感情を持っているのか?」をしっかりと分析することです。
チーム・会社全体で共有する
あなたが会社やチームで働いているのなら、BDFの分析結果を全体で共有しましょう。
ビジネスの多くは1人の社員だけでなく、会社やチーム全体で顧客に価値提供しています。
全体で共有すればサービスの品質向上、価値観の見直しなども可能です。
【参考】ペルソナ分析とは?現代のマーケターには必要不可欠のスキル
BDFを理解してビジネスを成長させる
この記事では、顧客の頭の中を見るBDFについて解説しました。
コピーライティングでよく出てくるフレームワークですが、正しく価値提供するには欠かせないもの。
ぜひ、リサーチに活かしてくださいね。