「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあります。
ビジネスの立ち上げなど、一人では難しいことでも、頼れる仲間がいれば実現できることも。
起業を検討中の方には、「誰か一緒にやってくれる人はいないか」と、知り合いに声をかけたり、探し回ったりしている人もいるかもしれません。
しかし、言うまでもなく、起業仲間は誰でも良いというわけではありません。
今回は、起業仲間の見つけ方や、メンバーとして相応しい人材の選び方について解説します。
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起業仲間は必要か
起業には色々なパターンがあります。
- 誰にも頼らず自分一人で事業を立ち上げるケース
- 複数の仲間と一緒に協力しながら始めるケース
もちろん、何をやるかにもよりますし、人によって向き不向きがあり、そして、どちらにおいてもメリットやデメリットがあります。
よって、どちらが良いか、一概に言うことはできません。
しかし、
- 実際に事業を始めるまでのスピード感
- 万が一失敗した時のリスク分散
- 精神的な支え合い
等を重視するのであれば、仲間がいた方が何かと事が運びやすくなるでしょう。
しかし、もちろん誰でも良いというわけではありません。
起業仲間を選ぶ際には、いくつか留意すべきポイントがあります。
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起業仲間の見つけ方
では、どのようにして相応しい起業仲間を見つけるのでしょうか。
まずは、一般的な方法を、おすすめ順で見ていきましょう。
1、知人や同僚、元部下を誘う
起業仲間を見つける最善の方法は、自身の人脈を使って相応しい人材を見つけることです。
- 長い付き合いがあり、お互いのことをよく知っている知人や今の同僚
- 過去に一緒に仕事をしていた元部下
などが起業仲間として最も相応しい人材です。
誘おうとしている相手が現在どこかの会社に勤めている場合には、説得するまで時間がかかるかもしれません。
しかし、仕事を通じた仲間は、巻き込めれば、非常に心強い味方となるでしょう。
2、異業種交流会などイベントに参加して声を掛ける
知り合いに相応しい人材がいないケースもあるでしょう。
そのような場合には、異業種交流会や起業セミナーなどのイベントに参加し、そこで見つけるのも一つの手段です。
しかし、初対面では起業仲間として相応しいかを見極めるのはなかなか難しいもの。
日頃から様々なイベントに参加し、自分の存在を知ってもらったり、顔馴染みを作ったりする努力が欠かせません。
お互いをよく知らない状態で無理にタッグを組もうとしても、リスクが大きくなるだけ。
そのため、時間をかけて見つける必要があります。
3、起業仲間探しのプラットフォームを利用する
最近では、起業を目指す人たちがオンライン上でつながれるプラットフォームも充実してきています。
効率的に起業仲間を見つけたいのであれば、それらを利用してみるのも良いでしょう。
主なプラットフォームとして、例えば、
などがあります。中には、無料で利用できるサービスもあります。
ただ、専用のプラットフォームを利用してオンライン上でパートナーを見つけようとする場合、
身元がはっきりしていない怪しいユーザーが紛れ込んでいたり
悪質なユーザーも紛れ込んでいたり
といったことが有り得ます。
起業がらみの詐欺は、昔から多いものです。
しっかりと信憑性、信頼性を確認できるよう注意しましょう。
【参考】起業セミナーに参加するメリットと怪しいセミナーの見分け方
起業仲間として相応しい人材の選び方
次に、起業仲間として相応しい人材の選び方や選定のポイントについて見ていきましょう。
同じビジョンを共有できているか
起業仲間を選定する上で決定的に重要なのが「同じビジョンを共有できるか」です。
ただ「新しいビジネスを立ち上げたい」という目的が一致しているだけではダメです。
実際に起業した後、
- どのような理念のもと経営を行っていくのか
- どのような目標を達成したいのか
- 社会に何をもたらしたいのか
といった内容をパートナー同士で共有できていないと、関係に亀裂が生じ得ます。
ビジネスはお金が絡む話なだけに、大きなトラブルにも発展しかねません。
自分にはない強みやスキルを持っているか
ビジネスパーソンとして優秀な人材を誘うのは当然のこと。
そして、可能な限り、自分にはない強みやスキルを持っている人を選びましょう。
同じような特徴やスキルを持ったメンバーが集まってしまうと、役割分担に苦労します。
また、何かトラブルに陥った際に、解決策が見い出せず、行き詰まってしまうこともあるでしょう。
お互いの弱みを、お互いの強みで補い合えるパートナーを優先的に選ぶようにしましょう。
泥臭いこともできそうな人材か
「起業」と言うと、非常に華やかなイメージがあります。
しかし、ビジネスを立ち上げ、顧客を獲得するためには、
- たくさんの人に頭を下げる
- 雑務を含めて、夜遅くまで仕事をする
- タクシーを使わず、電車や徒歩で移動する
と、実際は非常に過酷なタスクをクリアしなければなりません。
そのことをしっかり理解できていなかったり、泥臭いタスクを一切しようとせず、面倒なことは誰かに丸投げしようとするような人と手を組んでも、仲違いするだけになります。
「一緒に汗を流し、共に困難を乗り越えていけそうか?」
このようなポイントも、決して軽視してはいけません。
損得勘定だけで動く人ではないか
ビジネスパーソンとして、時には感情に流されず、合理的な判断を下せることも重要です。
しかし、だからと言って損得勘定だけで動く人は、起業仲間として相応しいとは言い難い。
事業の雲行きが怪しくなった途端、メンバーから急に外れる
自分の懐が潤うことしかやろうとしない
といった人と無理に手を組んでも、見放されたり、裏切られたりするのは時間の問題です。
【参考】起業に失敗!?大企業出身の新米社長がよくやるパターン3つ
まとめ
起業仲間は、あくまで同じ目標を達成するための仲間です。
頼り切ったり、依存し合ったりするための存在ではありません。
相応しい起業仲間がいない、見つからないという場合も、実際には少なくないもの。
そのような場合には、無理に集めようとせず、一人で起業する方向にシフトしていくのも時には求められる判断かもしれません。