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「2年前に独立した同期のアイツ。
日本を代表する企業で、バリバリやってたし、きっとうまいことやってるんだろう。
あれ、でもそういえば、最近付き合い悪くなった気がする。
返信も遅く、そっけなくなってきたし。
以前は積極的にSNSに投稿してたのも、最近は数が少なくなってきたような。。。あれ?」
もしかすると、上記と似たような経験をした人も、いるかもしれません。
確かに、大企業は、給与や福利厚生がよく、優秀な人が社員として集まりやすい傾向にあります。
さらに、大きな仕事や国の威信がかかったようなプロジェクトに関わることができるような場合もあります。
多くの人やモノ、お金が動く、やりがいを持てる仕事も多いでしょう。
しかし、今は大企業に勤務していても、いずれは起業して自分の会社を持ちたいと考えている人も、少なくないはず。
そのような方にとっては耳の痛い話かもしれませんが、大企業出身者に特有の起業に関する失敗というものがあるようです。
【参考】起業の準備一覧!14項目の最低限やるべきことをリストで整理
大企業出身の起業家によくある失敗ケース
起業家に対して様々な支援を行っている経営コンサルタントの方が、
「職業柄、いろいろな起業家と話をすることがあるが、大企業出身の起業家ならではの典型的な失敗例がある」
といったことを話していました。
曰く、大企業で業務を行う際に知らず知らずのうちに身についた考え方や大企業的な業務の進め方を、起業したての頃にやってしまうとのこと。
下手をすると、命取りになってしまうケースもあるとのことです。
【参考】社内起業家とは?メリットや適性、よくある失敗パターン3つ
よくある3つの失敗パターン
では、実際に大企業出身者に見られがちという、3つの失敗パターンについて見ていきましょう。
①製品やサービスの価格設定が高過ぎる
大企業は、良くも悪くもお金の出入りが激しく、お客から大きなお金で仕事をとって、様々な人を関与させてビジネスを作り上げていきます。
細かな仕事一つ一つに、詳細な価格が決まっているわけではないケースも多々あるでしょう。
しかし、それは大企業の看板や実績があってこそ。
大企業の信用ゆえにできる受注の仕方でもあります。
しかし、大企業出身の起業家の多くが、大きな仕事をとってきて、滞りなく遂行していることを、自分の実力だと勘違いしてしまいます。
「仕事とは、そういうものだ」という思い込みもあるのかもしれません。
そのため、独立開業後も大企業出身の自分に力があると思い込んでしまい、また、仕事とはそういうものだという前提を疑わず、大企業にいた時の経済感覚で、商品やサービスを大企業相当の強気な価格で販売しようとしてしまいます。
その結果、なかなか売れず、販売不振に陥り、売上が思うように作れないということがあります。
どのような事業をするかにもよりますが、開業後は、大企業並みの信用やブランドがあるわけではありませんので、小さな仕事を低価格で獲得するということもバカにすることなく、コツコツと信用を積み重ねる必要があります。
②固定費をかけすぎる
大企業は、いい立地のきれいなオフィスに優秀な社員が多く在籍しています。
こうした環境に慣れているのか、起業後の売上がない状況でも、きれいなオフィスを借りてしまったり、元同僚や元部下を相場より高い給与でヘッドハンティングしたり、といったことをしてしまいます。
これには、元同僚に対する「見栄」もあるように思います。
起業直後の売上がないような状況で、いい立地の綺麗なオフィスや優秀な部下を高給で雇うことは、固定費がかさむ大きな原因となります。
場合によっては、赤字が続き、たちまち債務超過に陥ってしまう可能性もあります。
また、探せば「安くてもいいもの」があるのですが、探す努力をせず、「いいものは高い」と信じて疑わないことも少なからずあります。
「確かに、ちょっとはそっちの方がいいかもしれないけど、でも、言うほど大差ないよ?」と突っ込みたくなってしまうことも。
売上が立っている状況でなければ、これでは起業直後の資金的に厳しい状況を乗り切ることができません。
起業して収益を安定的に出せるようになるまでは、爪に火を点すような節約も必要です。
③仕事を振ろうとし過ぎる
大企業は多くの場合、大人数で、分担しながら仕事を進めます。
そのため、「何でも自分でやる」という気概に欠けており、自分でできそうなことでも、「できない」「効率が悪い」と言って、すぐに外注に出そうとします。
特に雑務は、大企業では総合職の社員は行わない傾向にあるため、外に投げるのが賢明と考えている起業家もいます。
十分な売り上げが立って入れば、それでも良いでしょう。
分業を進めた方が効率的ということは、確かにあるでしょう。
しかし、売り上げがなければ、ない袖は振れない、という状況になってしまいます。
雑務を外注しているのに「自分は暇」という状態が続くようなことだって、あるわけです。
起業した直後は、できるだけ自分でできることは自分で行い、必要経費を抑えなければなりません。
営業をしてきた人にとって、起業すると、当初は経理などの専門外のことも行わなければならなくなります。
経理の内容などは専門的で、苦手意識ゆえに外注しようと考えてしまうこともあるかと思います。
しかし、自分でやってみると経営に必要な考え方も勉強できたりすることもあります。
大企業の仕事のやり方が染みついている人にとっては、これが一番のネックになるかもしれません。
大企業にいた頃は、売上に対する細々とした経費をそこまで考えなくてもよかったのかもしれませんが、人に仕事を依頼すれば経費がかかり、お金がどんどん出て行ってしまいます。
人を使おうと考えたら相応の売上が上がっていることが必要です。
【参考】脱サラ起業するなら30代がベスト?理由と失敗回避のコツ
収支の状況をもう一度冷静に考え、そして見直そう
大企業出身の起業家は、大企業でのやり方がどうしても染みついてしまっています。
ゆえに、ついつい、お金が回っている前提の、経費のかかるシステムにどうしてもなっていまいがちです。
特に、固定費をかけすぎてしまうと、会社はすぐに倒産してしまいます。
企業経営は、想定外のことが起こり続ける、不確実性との戦いでもあります。
売り上げがゼロでも何か月耐えることができるのか、冷静に、保守的に考えながら、経営を進めたいものです。