起業前後の時期は、やるべきことが山積みで、特に忙しい時期。
人生で最も忙しい時期、と言っても過言ではないかもしれません。
きっちり仕事をする人は「やることリスト」を作るもの。
そうして、自分のやるべきことを管理している人もいるのではないでしょうか?
しかし、やることリストだけだと、あるトラップに陥ってしまうことも…
そんな時に助かるのが、「やらないことリスト」の存在。
この記事では、「やることリスト」で陥りがちな困った現象とそれを解消する「やらないことリスト」についてお伝えします。
【参考】起業の準備一覧!14項目の最低限やるべきことをリストで整理
「やることリスト」で発生する問題は
「やることリスト」は「ToDoリスト」とも呼ばれるシンプルな行動管理の方法。
リストに「やること」を書き並べていって、順々にこなしていくというものです。
一見簡単で、扱いやすいように感じますが、実は弊害もあります。
具体的に見ていきましょう。
1. 優先順位を明確にする必要がある
起業において必要な手続きなど、「絶対にやらねばならないこと」を除くと、施策には「これを最初にやるべき」「このタスクはまだ」といった優先順位があります。
この優先順位をしっかり決めることが重要。
すぐやったほうが良い仕事を後回しにしてしまって、成果が遠のくことが案外多いのです。
多くの人は起業の経験がなく、自分のビジネスについての理解が浅いこともよくあります。
優先順位を正しく判断するのは、起業初期においては案外難しいものなのです。
2. リソースの許容量を超えがち
単なる「やることリスト」では、時間や労力が考慮されないことも少なくありません。
そのため、想定以上のハードワークになってしまうこともあります。
一つ一つの「やること」に「思った以上に時間がかかる」ものです。
そうして無理をしているうちに、仕事が中途半端になって、やり直しが発生したり、体調を崩してしまったりして、悪循環に陥ってしまうことがあるのです。
3. 「やるべきこと」が限りなく増えていきがち
起業の初期は、情報を集めねばならないことが多いもの。
特に、何かがうまくいっていない状況だと、「何とかしなくては」と、新しい情報を必死に探し続けてしまうことも。
もちろん、情報収集自体は悪いことではありません。
しかし、闇雲に情報収集活動をしていると、いくら時間があっても足りません。
また、やることが増やすと、その評価や改善、判断も複雑かつ膨大になります。
例えば、「Web広告、SNS、YouTubeをやろう!」と決めた瞬間に、
- 「広告の効果はどうだろう?」
- 「SNSはいつ、どれくらいの頻度で更新する?」
- 「YouTubeのサムネイルどうしよう?」
と、一気に複雑さが増してしまいます。
そして、思うように手が回らないと、どれも中途半端になりがちです。
そうなると、「ハードワークなのに成果が出ない」という最悪の状況に陥ってしまいます。
【参考】副業から起業へ!段階を踏んだ起業のメリット3つと注意点3つ
「やらないことリスト」を作るべき
やることリストだけでは、
「ハードワークなのに成果がほとんどない」
という残念な状況に陥りがちということをお伝えしました。
これを回避するために、「やらないことリスト」も同時に作るのがおすすめです。
「やらないことリスト」というのは、「○○はやらない」というものを、リスト化したものです。
例えば、
といった感じです。
「やらないことリスト」を作ることで、重要でないものを切り捨てたり、後回しにしたりできるようになります。
そして、より成果がで易いタスクに集中できるようになるでしょう。
また、不必要にやることを増やさなくなるので、オーバーワークにならずにすみます。
判断もシンプルになり、精度が高くなるでしょう。
【参考】開業・起業前の準備として考えておくべき3つの事項と手続き
やらないことリストを活かす2つのポイント
最後にやらないことリストを活かす2つのポイントをお伝えしましょう。
ポイント1:大胆にやらないことを決める
成果が出てない、今の自分では実践しにくいことを思い切ってやめましょう。
どうしてもやめられない場合は他の人に任せるのも一考。
成果が出し易い、自分が得意なタスクに集中しましょう。
ポイント2:定期的にやることリストと一緒に見直す
ビジネスのステージや環境が変わると、やらないことリストも見直す必要があります。
やることリストと状況と一緒に見比べながら、やらないことリストを決めましょう。
もちろん、状況が大きく変わるまではやらないことリストを徹底する必要があります。
【参考】法人化すべき?個人事業主がいい?起業家が考えるべきことは
「やらないことリスト」を使って大きな成果を
この記事では、やらないことリストについてお伝えしました。
忙しい=やることだけがただ増えているなら、やることリストのワナに陥っているかもしれません。
やらないことリストを作って、やることを徹底的に管理しましょう!