いわゆる「体育会系」と呼ばれる人たち。
「暑苦しい」「脳筋」と言ったネガティブなイメージで語られることもあります。
しかし、実は、ビジネスシーンにおいて、幅広い分野で重宝されています。
「体育会系だと、就活で内定が決まりやすい。」
そのような話を聞いたことがある人も少なくないでしょう。
この記事では、体育会系が人材としてなぜ重宝されるのか、その理由を踏まえた上で、体育会系人材の魅力について解説していきます。
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体育会系がビジネス界隈で人気のワケ
新卒、中途人材にかかわらず、過去に(特に大学で)スポーツの経験、競技の経験を持つ、いわゆる「体育会系」の人材は、いつの時代でも、幅広い分野において圧倒的な人気があります。
それは、体育会系の人材に特化した人材紹介サービスが存在するほど。
企業にとって、非常に魅力的な人材なのです。
なぜそれほど人気なのか、その理由も明確です。
単に、根性がある、体力があるというだけではありません。
社会人として、組織の一員として働く上で必要なスキルを持っていることが大きな理由なのです。
体育会系人材の魅力
それでは、体育会系人材の魅力について深掘りしていきましょう。
1. 体力、精神力がある
まずは、これです。
もちろん、業種や部署によって求められるスキルは異なるため、一概には言えません。
しかし、例えば、営業職などでは、体力はかなり重視されます。
また、職場では何かとストレスに晒されるため、それに耐えるための精神力も重要です。
体育会系人材はこれら2つの「力」を持ち合わせていることが多く、すぐに諦めたり挫けたりしません。
2. チームワーク、チームプレイを大切にする
特にサッカーやラグビー、野球などのスポーツ競技経験者に当てはまりますが、常に集団で動くこと、チームワークを何よりも重んじます。
社会人になってからも、チームワークやチームプレイが重視される機会は多々あります。
体育会系人材がいると、チームの力を最大限に発揮しやすくなったり、物事がスムーズに進みやすくなったりするとされます。
3. 規律、ルールを重んじる
どんなスポーツ、競技にも、必ずルールが存在します。
また、所属するチーム、部活にも、独自のしきたりなどがあります。
そのようなルールや規律は、当然ですが、ビジネスの世界にも存在します。
それを守り、その範囲内で自分が持つ最大限の力を発揮できるということは、社会人として働く上でも重要なスキルの一つです。
体育会系の人材は、過去の経験を通してそのことをすでに学んでいるため、活躍を期待できるのです。
4. 適応能力が高い
現役時代に遠征や大会の参加などの経験がある人は、環境の変化に対して免疫があるとされます。
そして、高度な適応能力を持っているとも言われます。
ビジネスシーンでも、異動や出張、出向など、普段とは全く異なる環境下で働かなければならない場面も多々あります。
そのような場面で、適応能力が高い体育会系人材は重宝するとされます。
5. 上下関係を理解している
特に、中学や高校など早い時期からスポーツ系の部活をやってきた人は、部活内の先輩、後輩の上下関係を、深く熟知しています。
組織は、当然ですが、上司部下の関係、すなわち、上下関係がルールとして存在します。
体育会系人材は、そのような上下関係に慣れており、組織のルールを重んじて行動することができます。
6. 結果に対するコミットメントが強い
どんなスポーツ、競技にも必ず結果が伴います。
プレイヤーは、その結果を意識した上でのトレーニングやパフォーマンスが求められます。
結果を出したり、目標を達成したりするために、何をすべきなのかを逆算して考え、行動に移すことはビジネスの世界でも同様に重要なこと。
その点、体育会系人材は結果に強くコミットした上で行動する傾向にあります。
体育会系人材を採用する際の注意点
一口に体育会系と言っても、以上で挙げたような魅力を必ず持っているという保証があるわけではありません。
それぞれに、違った個性や短所、長所が必ず存在します。
「体育会系だから」という先入観だけで判断すると、採用後にミスマッチが生じ得ます。
そのため、決して一括りにすることなく、候補者の個性にもしっかり目を向けて、各々が十分に力を発揮できる配置を心がけましょう。
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体育会系を組織で上手く活用する
体育会系の人材は、幅広い分野において確固たる魅力と人気があるのは確か。
しかし、どんな環境、現場にもマッチするというわけではありません。
当然不向きな業態や職種もあります。
したがって、体育会系だからという理由だけで採用を決めるのは早計。
しっかり候補者の内面にも目を向けて、その人の個性も考慮した上で判断しましょう。