「あれ、もしかしてあの人、離職しそう?」
そう思ったら、その社員をしっかり観察し、言動の変化などに注意してみましょう。
会社について、どのように思っているのかが現れているはずです。
それによって、ずっと働き続けてくれそうな人、すぐに辞めそうな人も見極められます。
ここでは、今にも離職しそうな社員の特徴や兆候、そして引き留めのポイントについて解説していきます。
離職しそうな社員を止められるか
多くの業種、業態において、労働者の人手不足が叫ばれています。
そして、人を雇うには、時間もコストもかかります。
ハローワークで人を集めるのも、大変です。
経営者や、管理者であれば、人材の流出はなるべく避けたいはず。
その人が、若くて優秀な人材であれば、なおさらでしょう。
場合によっては、離職によって会社の経営にも直接的な影響が出ることもあります。
しかし、辞めてほしくないからと言って、無理矢理引き留めようとするのはNG。
一方で、離職しそうな社員の特徴、兆候を早い段階で見極めて、適切なアプローチやフォローができれば、思い留まってもらえることもあります。
離職しそうな社員の特徴、兆候
それでは、まず、今にも離職しそうな社員の特徴や兆候について見ていきましょう。
1. 髪型や服装が変わった
髪型や服装の変化は、退職を離職を考えている社員に見られる、典型的なサインの一つと言えるかもしれません。
- いつもカジュアルな服装なのに、急にフォーマルなスーツで出社する機会が増えた
- 髪を結ったりしっかりとジェルで固めている
など、これらの変化が見られる場合、既に転職活動を始めている可能性が高いです。
平日に面談や説明会を開いている企業もあります。
それに参加するために急な有休を取ったりするケースもあるのです。
2. 周囲の目を気にしなくなった
- 遅刻が増えた
- 空気を読まない発言をするようになった
など、周囲の目を気にしない、大胆な言動を取ったりすることも辞めそうな社員の特徴です。
「どうせすぐに辞めるし、関係ない」といった心理が、そのような言動に隠されています。
3. 愚痴や不満を漏らすことが増えた
上司など立場が異なる場合、気づきにくい可能性もあります。
しかし、
- 同僚に対して愚痴や不満を漏らす頻度が増えた
- 業務指示をした際に、あからさまに嫌な顔をするようになった
というのも、会社を辞めたいという意思の表れです。
4. 会社の人との付き合いを避けるようになった
これから離職する人は、会社の人との距離を縮めようとは基本的には思わないもの。
そのため、飲み会や社内イベントなど、人付き合いを徐々に避けるようになります。
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離職しそうな人を引き留めるポイント
以上4つのサインを見た上で、離職しそうな社員を引き留める際には、次のポイントを心がけると良いでしょう。
1. 親身になって話を聞くようにする
まずは、どうして会社を辞めたいのか、それとなく本音を聞き出すようにしましょう。
わかりやすく当人を呼び出して理由を尋ねても、答えてくれません。
何気ない会話の中で、自然に聞き出す必要があります。
その際には、あくまでも「聞く」に徹しましょう。
異議があったとしても、議論したり批判したりしないよう注意します。
不満や悩みを打ち明けてもらうだけでも、相手の気持ちは軽くなるもの。
その結果、留まってもらえる可能性も高まるでしょう。
2. なるべく本人の希望を叶える
どうして会社を辞めたいのか、その真意がはっきりしたら、問題を解決したり希望を叶えたりする方向にシフトしましょう。
例えば、人間関係が悩みのタネなら、関係者に聞き取りを行います。
そして、問題を生じさせている人を異動させたりして改善を目指します。
しかし、賃金アップなど、待遇の向上を求められた場合は要注意。
そのまま要望を聞き入れてしまうと、社内ルールに逸脱したり、他の社員との公平性が保てなくなったりすることがあります。
そのため、慎重に検討しましょう。
離職しそうな社員に早めに気付く
あくまでも、離職しそうな社員の意向を尊重した上でアプローチを試みることが大切。
退職希望が表明されたら、手遅れです。
そうなる前に、早めに離職しそうな兆候をつかみ、先手を打って対応するようにしましょう。