社員の会社への貢献や頑張りを労うための社内表彰制度。
やる気を出してもらうためにも、最近、導入する企業が増えてきています。
しかし、単に良い成績を収めた人を表彰するだけではダメ。
制度自体が形骸化してしまうこともあります。
上手い工夫を取り入れながら、進めていく必要があるのです。
ここでは、社員のモチベーションアップに効果的な施策である社内表彰制度のユニークなアイディアと、導入におけるポイントについて詳しく解説していきます。
【参考】週休3日制とは?導入する上での注意点と成功させるポイント
社内表彰制度がユニークであるべき理由
社内表彰制度とは、会社に貢献したり、優れた功績を挙げたりした社員に対して、企業が主体となって表彰し、褒め称える制度のことを指します。
従来の社内表彰制度は、営業など、数字が測りやすい特定の部署で
- 一定の成果を収めた人
- 売上に貢献した人
を表彰するための施策という側面が強かったのが特徴でした。
しかし、近年では、より公平で公正、かつユニークなものも出てきています。
社内表彰制度の対象を広めることで、
- 従業員全体のモチベーションアップに繋がる
- コミュニケーションが活発化し風通しがよくなる
- 会社の方針が浸透しやすくなったりする
など、多くのメリットがあるようです。
【参考】社内通貨とは?社員のやる気アップに使える仕組みの注意点は
社内表彰制度のユニークなアイディア
それでは、実際の事例も見ながら、参考にしたいユニークな社内表彰制度のアイディアについて見ていきましょう。
Rakuten Award for New Grads (楽天)
ご存じ、楽天グループ株式会社。
入社一年目の社員のみを対象とした「Rakuten Award for New Grads」と呼ばれる表彰制度を毎月実施しています。
受賞者は、朝会の時にオンライン上で表彰されます。
国内外を問わず、世界中の支社にいる全従業員の前で表彰されます。
受賞者のモチベーションの向上以外にも、他の社員にも良い刺激を与え、人材育成の観点で大きな効果を発揮しているそうです。
CA BASE AWARD(サイバーエージェント)
ネット広告、メディア、ゲーム等を手がける、株式会社サイバーエージェント。
同社では、「CA BASE AWARD」と呼ばれる独自の表彰制度を実施しています。
年に一度の全社合同の表彰式にて、普段スポットライトが当たりにくい人達を称えます。
- エンジニア職には「ベストエンジニア賞」
- クリエーター職には「ベストクリエーター賞」
といった具合です。
エンジニア職のある社員からの提案によって創設された、同社独自の表彰制度。
幅広い分野で活躍する人の功績を讃え、モチベーションのアップに寄与します。
べスト・オブ自画自賛で賞(CINC)
デジタルマーケティング事業やDX関連事業を手がける、株式会社CINC。
同社では、「ベスト・オブ自画自賛で賞」と題したユニークな表彰制度を実施しています。
実施頻度は、半期に一度。
社員各々が1ヶ月間で最も頑張った、力を入れたプロジェクトや取り組みを自らポスター形式にまとめて張り出します。
役員による討議や社内投票を経て、受賞者が決定します。
セクシー賞(スターフェスティバル株式会社)
日本最大級のフードデリバリー総合モールを運営するスターフェスティバル株式会社。
同社では、「セクシー賞」と呼ばれる表彰制度を毎月実施しています。
仕事に情熱を持って取り組む魅力的な社員や、周囲に良い影響を与えている社員を社員投票によって決定し、その理由を添えて表彰します。
【参考】朝活とは?成功のカギは朝!社会人必見”朝活”のすすめ
その他のユニークな社内表彰制度のアイディア
それでは、上記以外にも、どのようなアイディアがあるか見ていきましょう。
失敗、チャレンジを表彰する
社内表彰制度は、会社に大きく貢献した人が受賞者として選ばれるのが一般的。
しかし、
- 結果は出せずともチャレンジした姿勢
- 何かを成し遂げようとして努力した熱意
これを褒め称える
- 失敗賞
- 頑張ったで賞
- チャレンジ賞
といった類の社内表彰も、おすすめの施策です。
毎回異なるテーマで表彰する
受賞の選考テーマが毎回同じだと、その賞を獲ることだけに社員が力を注いでしまうことがあります。
より意義のある社内表彰制度を実施するためも、毎回異なるテーマで表彰したり、評価基準を変えたりするのも一つの手段です。
社内表彰制度を導入する際のポイント
社内表彰制度を新たに導入する際にはいくつか留意しておくべきポイントがあります。
偏りが生じないようにする
まず、一部の部署の人だけが対象だったり、偏りが生じないようにしましょう。
対象は、極力全社員にするのが望ましいです。
大勢の前で表彰されるようにする
表彰の仕方も、一部の事業所だけで実施するのではなく、他の事業所やグループ全体で公表される仕組みを作りましょう。
皆の前で表彰されることで、社員のモチベーションがより上がりやすくなります。
有意義な褒賞になるようにする
また、受賞者が特典としてもらえる褒賞についても工夫しましょう。
代表的なものとしては、社内通貨や商品券など様々な種類があります。
しかし、受賞した社員にとって有意義なものでないと、あまり意味がないでしょう。
そのため、事前にどんな褒賞が望ましいか、リサーチを行った上で決めましょう。
社内表彰制度を上手に活用しよう
社内表彰制度の導入には、制度づくりや褒賞の決定、発表の方法など、色々と決めることがあります。
よって、ある程度の手間とコストがかかってしまうものでもあるでしょう。
しかし、組織力を高め、誰もが生き生きと働ける環境づくりをしていくうえで、有用な施策。
制度の実施は不可欠であるため、手間を惜しまずに前向きに検討していきましょう。