時代遅れの社内ルールに苦しむ若手が話題になります。
仕事自体に不満はないけど、
- 理解できない社内ルールやイベントがある
- 上司との付き合いがダルい
今の時代、そのように感じる若手社員は少なくありません。
特に、Z世代とされる社員たちは、そのような慣習を理不尽と感じることも。
今回は、Z世代を中心とする若者から見た時代遅れの社内ルールや社内イベントについて、その具体例をそれぞれ紹介します。
【参考】【Interview】Z世代が就職したい会社とは?本音を聞いてみた(前編)Z世代の価値観と残念に感じる会社とは?
Z世代に古臭いしきたりは通用しない
会社の独自の慣習や社風は、その会社の魅力の一つとなることもあります。
ダメと安易に決めつける必要はありません。
しかし、近年、Z世代と呼ばれる若者の価値観が社会における影響力を強めています。
彼らの価値観に合った環境を整えていかないと、
- 人材がどんどん流出していく
- 人権侵害、ハラスメントとして訴えられたりする
など、会社側が損害を被る可能性もあるのです。
そのため、合理的で、かつ、しっかりと中身のある社内施策を作っていく必要があります。
時代遅れの社内ルール
まず、Z世代から見た、時代遅れの社内ルールについて、具体的な例を見ていきましょう。
上司絶対主義
- 「上の者には絶対に従うべきだ」
- 「どんな理不尽なことでも、上の言うことは絶対だ」
といった、体育会的な縦社会の考え方は、もう既に時代遅れかもしれません。
上司による指示や命令以外にも、たとえば、
- 上司が残業しているから部下も残業するべき
- 上司が出社しているのだから、部下もリモートワークではなく出社するべき
といった、暗黙のルールの存在や、そのような空気感は、若手社員に嫌がられます。
タバコ休憩だけがなぜかOK
- 昼休みにデスクで少し仮眠をとった
- コンビニに行った
- トイレに行く回数が多かった
といったことで、同僚や上司から咎められた経験がある人は少なくないでしょう。
しかし、同じ休憩なのに、なぜかタバコ休憩だけが容認されていたりします。
そしてなぜか、「喫煙所でのコミュニケーションも仕事の内」と正当化されることもあるようです。
一昔前までは許されていたとしても、令和の時代では明らかに時代遅れなルールです。
男尊女卑的な社風
- 女性はお茶汲みして当たり前
- 女性は男性社員のサポートをする存在
といった男尊女卑的な社風も、男女平等が叫ばれる今の時代にはそぐわないルールです。
たとえ業務に関して具体的な差別がなかったとしても、
- 女性社員の服装や化粧、身につけているものに文句を言う
- 女性社員だけ待遇が悪かったりする
といったことがあると、Z世代からは敬遠されてしまいます。
【参考】Z世代とは?主な特徴や消費の傾向、マーケティング術を紹介
時代遅れの社内イベント
次に、時代遅れの社内イベントについても見ていきましょう。
新入社員歓迎会、忘年会、その他飲み会など
- 社員の歓送迎会
- 忘年会
- 新年会
- その他会社の人間との飲み会
は、今の時代の若者に最も敬遠されるイベントと言っても過言ではありません。
飲みニケーションだ、無礼講だと言っても、
- プライベートな時間を無駄にしてまで行く価値はない
- プライベートな時間まで上司と一緒にいたくない
- お金の無駄だ
といった意見の方が大多数。
最近では、貴重なプライベートや隙間時間を使って、副業を始める若手社員も増えてきていたりします。
業務時間外の付き合いに関しては、見直す必要があるでしょう。
社員旅行
社員旅行も、時代遅れのとされる社内イベントの一つ。
海外旅行でもない限り、積極的に参加しようとする若手社員は決して多くないでしょう。
尚、現在でも、社員旅行を実施している企業は一定数あるようです。
- 数時間の飲み会でさえきついのに、数日間も嫌いな上司と一緒なのは地獄
- 楽しい旅行のはずなのに、逆に気疲れしてしまう
- 年配社員のノリや絡みが面倒くさい
と言った意見も、多々目にします。
実施するにしても、強制参加にすることだけは避けた方が良いでしょう。
マラソンなどスポーツ系社内交流イベント
最近では、健康経営の実現のために、マラソンやゴルフなど、スポーツ系の社内交流イベントを実施する企業が増えてきています。
健康が気になる年配社員にとっては良いイベントかもしれません。
しかし、それが順位を競う種目だったりすると、若手社員はまた上司に気を遣わねばならなくなってしまいます。
そして、ただ気疲れするだけの時間になってしまうでしょう。
【参考】「健康経営」は経営の新常識?実施するメリット4つと事例3つ
時代遅れの社内ルールを見直そう
以上、Z世代視点から考える時代遅れの社内ルール、社内イベントについて紹介しました。
もちろん、それらを全てなくすべきという話ではありません。
会社に強い忠誠心を持っている社員にとっては、仕事のパフォーマンスを向上させるための効果的な施策になるケースも考えられます。
しかし、今は会社よりも従業員が尊重される世の中になってきています。
なかなか変えるのは難しいかもしれませんが、飲み会も旅行も制限されている今のコロナ禍の状況は、それらを見直す絶好のチャンスかもしれません。
上手く状況を見極めながら、社内改革を進めていきましょう。