マーケティングオートメーションという言葉をご存じでしょうか?
「MA」と略され、最近よく聞く言葉と思われる方もいるかもしれません。
これは、海外、特にアメリカではメジャーな考え方。
しかし、近年、日本でも徐々に広まりつつあります。
何やら面倒くさそう、と思う人もいるかもしれませんが、
- 「マーケティングの労力を減らしたい」
- 「販売を楽にしたい」
と考えている社長・起業家には、実は役に立つ考え方です。
この記事では、マーケティングオートメーションの意味とメリット、事例について解説します。
マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーション、(通称、MA)とは、自社のマーケティング活動を自動化する取り組みのことです。
ご存じの通り、「マーケティング」とは、特定の見込み客に対して需要を創造する活動。
「欲しい!」と思ってもらうことを目的に実践する活動です。
そして、オートメーション、ということで、デジタルマーケティングが前提。
具体的には、メールやSNS等を使って情報を発信し、需要や欲求を引き出します。
そして、集まった見込み客に対し、決められたタイミングで決められたメッセージを送信。
自動的に需要が作られていくようにするのです。
【参考】無料レポート配布は効果ある?HubSpotに学ぶリード獲得事例
マーケティングオートメーション3つのメリット
それでは、具体的にどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。
コスト削減
実際のところ、自動化するまでは大変です。
しかし、その後は、マーケティング施策がほぼ手放しのまま実行されます。
そのため、それまでマーケティングにかかっていた余計な費用を減らせます。
時間・労力がかからなくなるので、多くのメリットを受け取れるようになるのです。
個人起業家・個人事業主であれば、自分が働かなくてもより多くの利益を手にできます。
自由な時間を捻出して、新しい施策・ビジネスへの取り組みやプライベートための時間も獲得できるでしょう。
企業なら、マーケティングにかかっていたお金や人材を再分配して最適化できるようになります。
ミスの軽減
マーケティングオートメーションを取り入れれば、マーケティングで行う活動がブレなくなります。
例えば、営業パーソンで考えてみてください。
全員が全員、マニュアルどおりに完璧にこなせるわけではありません。
成績もばらつきますし、体調やプライベートが影響し、業績も安定しません。
マニュアルが遵守されなければトラブルにもなることもあります。
しかし、ツールなどを活用して自動化できれば、一定の成果を自動で出せるようになります。
ヒューマンエラーが起きなくなるのです。
売上・利益の安定化
一定のシナリオ(流れ)に沿ってマーケティングを行うということは、一定数は成果が出る仕組みになっていると言えます。
これは、安定した売上・利益の獲得に繋がります。
シナリオを改善すれば、より高い確率で成果が出るようになるでしょう。
【参考】
マーケティングオートメーションの事例
ここまでは、マーケティングオートメーションの概要とメリットを解説しました。
ここからは、実際の事例について見ていきましょう。
日本の事例:キリン
ご存じ、ビールや飲料水で有名な企業です。
同社は、以前からオンラインショップを運営していました。
しかし、開発期間や販売のスケジュールの関係で、マーケティングが上手くできないという課題がありました。
特にメールの配信が複雑で、管理・運用が効果的にできていなかったようです。
そこでキリンはシステムを導入して、マーケティングオートメーションを実装。
誰に、どんなメールを、どのタイミングで送るべきかを設定。
精度の高いメールマーケティングを実現したのです。
海外の事例:Randstad
Randstadは、世界2位の総合人材サービス企業です。
インバウンドマーケティングが必要と考えていたものの、自社サイトを上手く活用できていないという問題がありました。
しかし、ペルソナを設定し、訪問者に次々と適切なコンテンツを提供。
訪問者が読みたいと感じるタイミングで配信できる仕組を導入した結果、多くの見込み顧客を獲得できたのです。
このように、マーケティングオートメーションは、単に「メール配信によるマーケティングの自動化」ではありません。
その企業の状況によって施策が変わってくるのです。
【参考】クイズをマーケティングに!?アメリカで流行中の手法を紹介
マーケティングオートメーション実装のコツ
ここからは、実装するときのコツについてお伝えします。
ツール選びは慎重に検討する
適切なツール選びが成果を出すカギです。
上手く選べないとツール代で損してしまうこともあります。
コストと機能を確認して、慎重に検討しましょう。
「失敗した!」と思っても、そこから入れ替えるのは一苦労です。
ちなみに、海外製ツールはオートメーションの思想がしっかりと定着している前提で作られていることが多いもの。
言語のカベさえ超えられれば、比較的効果的に実装できます。
日本製のマーケティングオートメーションツールもあります。
日本語なので使いやすく、カスタマーサポートも受けられるでしょう。
どこまで自動化するのか?を考える
高額な商品は、販売まで自動化することは容易ではありません。
しかし、お試し商品・サービス、安価なツールなどは、自動的に売れるようにできます。
しっかりと全体像を作って仕組みを作りましょう。
マーケティングオートメーションにおすすめのツール3選
最後に、マーケティングオートメーション実現に役立つツールを3つご紹介します。
BowNow
BowNowはクラウドサーカスにあるツール群の1つ。
無料から使えるマーケティングオートメーションツールとして提供されています。
日本製で使いやすく、公式サイトに行けば事例も確認可能です。
日本製のツールを使いたい方におすすめですよ。
Hubspot
Hubspotは海外のCRMツール。
マーケティングオートメーションも実践できます。
オールインワンツールなので、オンラインマーケティングを完結させることも可能です。
マーケティングの自動化だけでなく、他の施策も対応したい人におすすめです。
ConvertKit
ConvertKitは、メールを軸にしたマーケティングツール。
メルマガやステップメールを配信できます。
メールによるマーケティングオートメーションに適しており、個人かつステップメールで自動化したいならこれがおすすめです。
複数のツールを組み合わせて、仕組みを作ることもできます。
【参考】カスタマージャーニーマップとは?toCビジネスの必須施策
マーケティングオートメーションで効率よく利益を出す
この記事では、マーケティングオートメーションについて解説しました。
マーケティングが自動化されれば、今よりも簡単に商品・サービスが売れるようになります。
今では、ツールの発達により個人レベルでも実践できるようになっています。
マーケティングオートメーションを導入して、効率よく利益を出してください。