会社の経営状況悪化、つまり、会社の倒産の兆候はいくつかあります。
- 会社の雰囲気がなんだか暗くなった
- 上司が最近ピリピリしている
- 周りの人がどんどん辞めていっている
優秀な人から先に抜けていくというのが会社組織の常。
そして、気が付いた時には、人手不足に陥っていて、抜けるに抜けられない。
そうなると、泥船から降りられなくなってしまうかもしれません。
会社員として、あなたは自分のキャリアを守らなければなりません。
ここでは、会社と共倒れしないために知っておくべき、倒産の兆候を6つ厳選してご紹介します。
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明日は我が身、キャリアのために正しい選択を
業種、業態、事業規模、経営資源の豊富さを問わず、VUCAとも呼ばれる時代。
いつ、どんな危機が自分や勤め先に起こるか、予測するのは難しいもの。
「うちの会社は大丈夫だろう」
「自分の仕事はなくならないだろう」
と思っていても、その保証はどこにもありません。
ニュースを見ていれば分かる通り、大企業だって倒産するということはあり得るのです。
しかし、会社が倒産しそうな時には、何かしらの兆候があるもの。
それを見極め、保身のため、自分のキャリアのために正しい選択をすることはできます。
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倒産の兆候6選
会社に倒産の兆候があったとしても、会社は極力それを隠そうとするもの。
従業員が不安になり、動揺するのを避けようとするためです。
よって、ギリギリのタイミングまで社員に開示しないというのは、よくあること。
非上場企業だと、経営幹部ならともかく、一般社員は数字を見ることもできません。
自分で、社内の空気を感じ取り、察知しなければならないのです。
それでは、その兆候について、具体的にみていきましょう。
1、なんとなく社内の雰囲気が悪くなる
最初に見られる兆候として、よくあるものです。
「何となく、社内の雰囲気が悪化しているな」ということ感じるようになります。
例えば、
- プロジェクトが上手く行っていない
- 目標達成に至らないケースが増えてきている
- 売上が前年度よりも大幅に下回っている
- 数字を急に開示しなくなった
ということが考えられるでしょう。
その他にも、
- 上司や役員がすぐ怒るようになっている
- 常時イライラしている
- それが他の社員にも広がっていく
- 徐々にコミュニケーションがなくなっていく
ということが重なり、会社の雰囲気が暗くなっていくのです。
そうなると、もう悪循環です。
2、上司が経費の利用にうるさくなる
これもよくあるパターンです。
今までは特に指摘されなかったのに、経費の使用について急に口うるさく言われるようになります。
これは経営状況がよくないことを示すサインの一環と言えるでしょう。
- お昼休みはオフィスの照明を消す
- プリンターはカラー印刷するなと言う
- 残業代が少なくなるよう(サービス残業になるよう)小細工をする
など急に上司がケチ臭くなったりします。
3、スーツを着た見知らぬ人の来社と密室での会議が増える
経営状況が悪化すると、金融機関とのミーティングが増えるものです。
- スーツを着たお堅そうな人の会社への出入りが増えた
- 社員には明かされない上層部だけの会議が増えた
このような光景をよく目にするようになったら、危険信号かもしれません。
お堅そうな人とは、
- 会社に融資をしている銀行の担当者
- 顧問弁護士
- その他社外役員
などが考えられます。
彼らが集まって今後の経営について話し合い、具体的な方向性を決定するために密室で会議を開きます。
4、人が次々と辞めている
具体的な理由は分からないものの、人がどんどん辞めている。
そう感じたら、高い確率で経営不振に陥っていると言えるでしょう。
人の流出は、倒産の兆候そのもの。
特に、経営状況に詳しい経理や役員が辞めるのは重要なポイントです。
それを契機に、他の部署でも次々に人が抜け、人材不足に陥るまで続くかもしれません。
そして、会社が経営不振に陥っていると、追加で人を採用するのも躊躇するもの。
今いる人員で何とか回そうと奮闘します。
5、各種手当、ボーナスの減額、廃止、給与支払いの遅延
人件費の支払いが大幅に減ったり、滞ったりしていると、かなり赤信号に近い兆候。
- 今までもらえていた各種手当やボーナスの額が大幅に減る
- 全くもらえなくなったりする
- 支払いが遅延する
- 未払いのまま据え置かれる
といったことがあります。
それらを支給する経済的余裕がないことの何よりの現れです。
6、希望退職者を募ったり、整理解雇を始めたりしている
これはもう決定的と言えるでしょう。
- 自発的に周りの社員が辞めていく
- 会社が希望退職者を募り始める
- 整理解雇を開始する
こうなると、会社が存続できるか、倒産するか、この瀬戸際に立っていると言えます。
なるべく良い待遇で退職するか、それとも、共倒れを覚悟して再起に向けて留まるか。
社員にとって非常に重要な決断が迫られる時と言えるでしょう。
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倒産の兆候を見逃さないようにしよう
会社の経営が芳しくない時には、末端の社員でも分かるサインが必ずあります。
自分のキャリアを守るためにも、それを見逃さないための知識は必要不可欠。
しかし、いくつかの兆候が見られるからといって即退職してしまうのは考え物でもあります。
手遅れになる前に、その兆候をしっかりと感じ取り、会社の経営状況を察知できるようになりましょう。