ボトムアップ経営とトップダウン経営の違いや特徴を徹底比較

ご存知の通り、会社の経営スタイルは、実に様々。

しかし大きく分けると、ボトムアップ経営と、トップダウン経営の2種類に分類することができます。

もちろん、完全に白or黒のどちらかに分かれる、というものではありませんが、一つの軸として双極をなすものではあります。

ここでは、ビジネスパーソンなら最低限知っておくべき基礎知識である両者の特徴や違い、メリット、デメリットについて解説していきます。

【参考】不確実な未来を生き抜くための術!シナリオプランニングとは

ボトムアップ経営

 

ボトムアップ経営、トップダウン経営とは?

まずはボトムアップ経営、トップダウン経営、それぞれの特徴から見ていきましょう。

 

ボトムアップ

ボトムアップ経営は、創業社長が引退した後、サラリーマンから昇進して社長になった、持株の少ないサラリーマン社長の会社によくある経営スタイルです。

下から上に意見を上げて、皆の意見をまとめて決めていくのがその特徴。

周囲からの支持や評価を集めて社長に選ばれたということもあり、皆に配慮した民主的な経営となります。

そのため、上層部が威張って全て決めていくという独裁的な会社になりにくいという特徴があります。

主な例として、NEC富士通東芝NTT電通、その他日本の伝統的大企業の多くが該当します。

 

トップダウン

トップダウンは、創業社長がトップに立っており、持株も過半数以上持っているケースが多いのが特徴。

上層部が独裁的に判断しながら経営していくことが多い経営スタイルです。

主な例としては、ソフトバンクファーストリテイリング日本電産などが挙げられるでしょう。

【参考】「当社の強みは何?」に答えるVRIO分析の活用方法と事例

 

ボトムアップ経営、トップダウン経営、両者のメリット

それでは、まずはボトムアップ経営のメリットについて見ていきましょう。

 

現場のリアルな状況、意見が経営に反映されやすい

ボトムアップ経営の場合、上層部と下層部を隔てる壁が低いという特徴があります。

社員間での意思疎通も円滑に行われることから、経営に現場のリアルな状況や意見が反映されやすいという状況があります。

その時々に求められる柔軟な経営を実現しやすくなるでしょう。

 

社員それぞれに主体性や自主性が生まれやすい

自分の意見が経営や意思決定に反映されるような仕組みがあると、社員は積極的に意見やアイディアを出すようになります。

その結果、社員それぞれに主体性や自主性が生まれるようになるでしょう。

経営参画意識や、競争力の強化にもつながります。

 

それでは、トップダウン経営のメリットについても見ていきましょう。

 

意思決定が早い、大胆な決断ができる

トップダウン経営の魅力の一つとして、意思決定から実行までのスピードの速さが挙げられます。

多くの場合、ボトムアップ経営よりも圧倒的に早くなるでしょう。

わざわざ社員の意見を聞き入れずとも、経営者を含めた上層部が事業の方向性を決めます。

そのため、足の引っ張り合いが起こるリスクも少なく、円滑に進めていくことが可能になります。

時には巨額の投資をして新しい事業を始めたり、特定の部署を潰したりといった大胆な決断ができるのもトップアップ経営ならではの魅力です。

【参考】4P分析とは?楽天モバイルを事例にフレームワークを解説!

 

ボトムアップ経営、トップダウン経営、両者のデメリット

それでは、まずはボトムアップ経営のデメリットについても見ていきましょう。

 

大胆な判断ができず、現状維持に着地しやすい

プロジェクトを始めたり、方向性を決めたりする際、上層部の判断だけではなく社員の意見も積極的に取り入れることになるのは上で述べた通り。

しかし、それでは意思決定から実行までに多くの時間と手間がかかりがちです。

また、意思決定が経営判断としては正しくても、誰かが割を食うようなものだったりすると、なかなか意思の統合ができません。

先代社長の顔に泥を塗るような革新的、斬新的な意思決定にも躊躇しがちです。

その結果として、ズルズルと舵取りが遅れてしまう、というケースも。

大胆な決断をせず、現状維持のままズルズルいきがちというのはデメリットです。

 

自分の役割にプレッシャーを感じてしまうことも

ボトムアップ経営の場合、若手社員でも自分のアイディアが採用されれば、重大なポジションを任されることがあります。

これは、自身の成長につなげるための絶好のチャンス。

しかし、経験が浅かったりすると、プレッシャーを感じて逆に萎縮してしまうこともあるのです。

 

それでは、トップダウン経営のデメリットについても見ていきましょう。

 

有能な社員が離れ、YESマンだけが残りやすい

トップダウン経営の場合、上層部が独裁的に経営を進めていくことが多いもの。

そのため、社員からの不満が溜まりやすく、離職者も多くなりがちな傾向にあります。

その結果、最終的には能力の高くない「YESマン」だけが残りがち。

社長の器よりも会社大きくならないことが大半です。

 

トップに人望や能力がないと経営が成り立たない

いくら社内に優秀な社員がいたとしても、経営者が人材をうまく活かしきれなかったり、そもそも人望や能力がなかったりすると、経営が成り立ちません。

人材活用がマズいと、社員の仕事に対するモチベーションが落ちてしまうでしょう。

また、人望がないと人はついてきませんし、能力がないと経営判断を誤ってしまいます。

かなり、トップ個人の能力に依存してしまうといっても良いでしょう。

【参考】スタートアップの戦略!大企業の倒し方は戦国武将から学べる

 

まとめ

いずれも、最終的な意思決定は経営トップである経営者が行うことになります。

しかし、そこに至るまでの過程においては、アイディアの斬新性や社員の取り組み方、意思決定のスピードが双方で異なります。

それぞれに良さがあり、優劣をつけることが良いとも言えません。

いずれにしても、デメリットや弱みを補いながら、経営努力をしていくことが大切。

【参考】ホールディングス化で組織はどうなる?一般論から総ざらい!

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