アンガーマネジメントは6秒待つだけ?案外簡単!4つの対策

「指示したことを、部下がやっていなかった」

「同僚からバカにするようなことを言われた」

「上司から理不尽なことを言われ、責任を押し付けられた」

職場では、イラっとすること、頭にくることがたくさんあります。

しかし、その都度イライラを表に出していたら、職場は大変なことになります。

自分の感情を上手にコントロールできてこそ、理性的な、大人な社会人と言えます。

これは、現代のビジネスパーソンに求められる必須スキルの一つとも言える大事なこと。

今回は、アンガーマネジメントについて、その基礎を踏まえて上で重要性や具体的なやり方について紹介します。

【参考】実はブラック?転職サイトの求人の危険フレーズ3つと回避策

アンガーマネジメント

 

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、怒り(Anger)を管理・制御(Management)し、人と適切なコミュニケーションを取り、良好な人間関係を構築するための手法の一つです。

元々これは、1970年代頃、アメリカで心理教育の一環として広まった考え方です。

しかし近年では、国内でも、学校教育やビジネスシーンなどあらゆる分野で浸透してきています。

 

ヒトはなぜ怒るのか、そのメカニズム

誰しも「怒り」の感情を持っています。

しかし、なぜヒトは怒るのか。

まずは、そのメカニズムについて簡単に触れていきましょう。

性格的に元々キレやすい人、沸点が低い人というのは存在します。

そしてアンガーマネジメントの考え方では、怒りの発生メカニズムを2段階に分けています。

まず、第一段階は、怒りの原因となる、第一次感情と呼ばれる不安や恐怖、疲労感、その他あらゆるネガティブな感情やストレスを感じている状態。

これは、

そして、第二段階は、第二次感情と呼ばれる、第一次感情が内面に蓄積され、我慢の限界を超え、まるで膨らみすぎた風船が割れるかのように感情が爆発する段階です。

【参考】みなし残業=ブラック?導入している企業に応募の際の注意点

 

アンガーマネジメントできないとどうなるのか

怒りの感情を抱くこと自体は、人間にとって、ごく自然なことです。

人とのコミュニケーションがあれば、誰もが多少のストレスを感じるものです。

しかし、それを上手く制御できないと、あらゆるコミュニティにおいて弊害を引き起こすことになります。

ビジネスシーンにおける主な弊害について考えていきましょう。

 

人間関係が悪化する、パワハラの加害者になる

感情のまま、誰彼構わず怒りをぶつけてしまうと、当然、職場における人間関係が悪化します。

職場の雰囲気を悪くしてしまい、周囲からの評価も落ちてしまうでしょう。

時には、指導の一環として部下に喝を入れなければならないケースもあります。

しかし、ただ単に感情の捌け口のように怒りを発散しようとすると、パワハラの加害者になってしまうことも。

周囲の人間を傷つけてしまい、今度は自分に矛先が向かうことも有り得ます。

そのような事態を避けるためにも、怒りを制御し周囲と上手く付き合っていくことが大切です。

 

通常業務に支障が出る、パフォーマンスが落ちる

怒りは、他者だけではなく、自分自身にも悪影響を及ぼすことがあります。

その結果、通常業務に支障が出たり仕事のパフォーマンスが落ちたりすることもあるでしょう。

と言うのも、イライラした感情を持ったままだと、本来やるべきことや、考えるべきことに対して意識が向かずに集中力が途切れてしまうためです。

自分の怒りといかにして上手く向き合っていくのか、それをどれだけ無害化できるかはアンガーマネジメントのやり方次第で変わってきます。

【参考】隠れ残業とは?テレワークの普及で急増した危険性とその対策

 

アンガーマネジメントへの処方箋

それでは、誰でも簡単にできるアンガーマネジメントについて、4つの対応策を見ていきましょう。

 

①とにかく6秒間はじっと我慢する

まず、最も基本的な手法として、怒りを覚えた際、それを発散する前に「6秒間」じっと堪えるという手法があります。

怒りの感情を発生させ、興奮作用をもたらすアドレナリンの分泌は6秒間でピークに達し、その後は徐々に低下すると言われています。

つまり、その6秒間だけじっと我慢しピークを過ぎてしまえば、状況は変わります。

たとえ怒りの感情があったとしても、冷静になりやすくなるのです。

 

②その場から離れる、距離をおく

「どうしても我慢できない!」

「今すぐにでも誰かに怒りをぶつけそう!」

そんな状態になってしまった場合は、一旦その場から離れて、環境を変えるのです。

会社の休憩室やトイレに行き、物理的に怒りの発生源から距離を置くのも良いでしょう。

じっとその場に留まるよりも冷静になりやすくなる、怒りを忘れやすくなるという効果があります。

スターバックスドトールにコーヒーを買いに行くというのも良いでしょう。

 

③原因を記録するなどして怒りを客観視する

それでも、誰かに対して誤って理不尽な怒りをぶつけてしまうこともあるでしょう。

そんな時は、次に怒らないようにするためにも、怒りの原因や様子について、文字にして記録に残していきます。

その記録を、後で冷静になった際に見返してみると、

「たかがこんなことで怒ってしまったのか」

と客観視することができます。

そうすると、次に同じシチュエーションに遭遇した際に、怒りを感じにくくなるとされます。

また、自分の怒り度合いをその時々分け、スコアをつけるのも一考。

再度同じような状況に直面した際に、冷静になり、怒りをコントロールしやすくなります。

 

④他人に自分の価値観を押し付けない

また、日頃から他人に自分の価値観を押し付けないようにすることも重要です。

「〇〇すべき」

「〇〇して当たり前」

という考えを持ったりすることをやめるのも、一つの有効な手段と言えます。

ヒトは、期待を裏切られた際に最も怒りを感じやすいと言われています。

その期待値に比例して、怒りの度合いも大きくなってくるのです。

そのため、

  • あまり他人に対して期待しすぎない
  • ある程度の失敗は笑って見過ごす

など心の余裕を持つことも大切なのです。

【参考】経営の新常識「健康経営」を実施するメリット4つと事例3つ

 

まとめ

アンガーマネジメントは、決して難しいことではありません。

怒りは、コントロールできると認識し、まずは自身を持つことです。

ほんの少し意識を変えることで、上手く怒りと向き合っていくことができるもの。

管理職や部下を持つ上司など、人を指導する立場にある者は特に注意してそのスキルを磨いていきましょう。

【参考】不確実な未来を生き抜くための術!シナリオプランニングとは

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