一般媒介・専任媒介より大切なオーナーが知るべき3つのこと

持っている不動産を売ったり、貸したりしたいけど、どうも上手くいかない。

通常、不動産会社の力を借りることになりますが、本当に一生懸命やってくれているのかどうか、傍からはなかなか見えづらいものです。

ネットで色々と調べてみると、

「一般媒介だとダメ」

「専任媒介の方が頑張って売ろう、貸そうとしてくれる」

といった情報が数多く出ています。

確かに、どちらの説にも一理あります。

成功報酬なのに他社と競争させられるとなると、誰だってやる気が出ないもの。

しかし、専任媒介にしたところで、

不動産業者は手数料の両手取りをしたがり、情報を隠して公開しないから、なかなか売れない

なんて情報も目にしたりします。

ここでは、「じゃあ一体、どうすればいいの?」と思っている方に、ちょっとしたヒントをお伝えします。

【参考】媒介契約とは?不動産売却の前に知っておくべき種類と選び方

一般媒介・専任媒介

 

知っておきたい3つのこと

これは、よくよく考えてみれば当たり前のことなのですが、不動産会社が本腰入れて動いてくれるかどうかは、次のことにかかっています。

気持ちよく仕事をして、効率的に最大の利益を得たい

これは不動産会社に限りません。

ほとんどの会社で、営業マンには目標やノルマがあり、それを最短ルートで達成すべく、日々汗をかいています。

これを達成することが、不動産会社にとっても大切なことなのです。

では、それを念頭に置いた上で、知っておくべき3つのことについてお伝えしたいと思います。

 

①あなたの物件は不動産業者にとって魅力的か

不動産業者にとっての物件の魅力は、大きく以下の2つで決まると言って良いでしょう。

(1)金額の大きな物件か

不動産会社の報酬は、取引金額に対するパーセンテージで決まります。

金額が違ったとしても、他の条件が同じであれば、取引に要する手間は大して変わりません

手間が同じであれば、金額の高い物件から優先的に取り扱おうとするというのは、当たり前のことです。

手間が同じでも、取引額が2倍であれば、報酬も2倍なのですから。

(2)売りにくい・貸しにくい物件ではないか

不動産は個別性が強く、一つ一つ条件が異なります。

そしてもちろん、中には売りにくかったり、貸しにくかったりする物件が存在します。

何回紹介してもなかなか決まらない物件だと「紹介してもどうせまた決まらないだろう」という心境になりますよね。

そうなると、やはり、難しい物件は後回しにされてしまうものなのです。

金額規模もそうですが、売り易かったり、貸し易かったりしそうな、手離れの良い物件であれば、前向きに取り扱ってもらえます。

 

②お願いしている不動産業者は、多くの案件を抱えていて忙しいか

売りたい、貸したい人は、誰もが、売る力や貸す力のある不動産業者にお願いしたいと思うものです。

そして、そのような不動産会社には、当然ですが多くの案件が舞い込みます。

しかし、どの不動産会社も、人数が限られていますし、全ての案件を平等に取り扱うことはできません

当然、手間なく儲けられそうな案件から先に手をつけるということになります。

対して、あまり忙しくなさそうな不動産会社であれば、手間のかかる小さな案件でも、一生懸命売ろう、貸そう、としてくれる可能性があります。

ボーッとしているくらいだったら、可能性が低い案件でも積極的に取り組んだ方が、利益が増える可能性があるからです。

なので、抱えている案件数が少ない、比較的暇そうな不動産会社であれば、必死で売ろうとしてくれる可能性があります。

暇してそうな不動産会社にはいくつか理由が考えられます。

  1. 他の収入源(管理報酬等)があるので必死で稼ぐ必要がない
  2. 売る・貸す力がなかったり顧客対応が悪かったりして人気がない
  3. 設立されて間もない

1や2だと考え物ですが、3であれば、当たりくじを引ける可能性があります。

実力があって、独立したての人であれば、多少条件が悪くても、仕事があることに感謝して、頑張ってくれるかもしれません。

 

③あなたは、不動産会社にとって良い顧客か

良い顧客かどうかは、大きく以下の2つの要素で決まると言えるでしょう。

(1)今後も多くの仕事をくれそうか

持ち込んだ物件が、あまり魅力的でない物件であったとしても、他に物件を多く所有していたり、仕事に繋がりそうな人脈を持っていたりすると、「ここで結果を出しておけば、今後継続的に仕事が入ってくるかも」と考え、積極的に売ろう、貸そうとしてくれる可能性があります。

逆に魅力のない物件一つだけで、他の物件も人脈もない一見さんだったりすると、関係はその1件だけで終わってしまう可能性が高いと考えます。

そうなると、不動産会社はそのような顧客の物件に積極的に取り組む意義を見出しにくいものです。

(2)この人のために頑張ろうと思える人柄か

これが最も重要かもしれません。

不動産会社の営業マンだって、感情を持った一人の人間です。

持ち込んだ物件が良い物件で、他に多数の案件を持っていたとしても、態度が横柄だったり、あからさまに見下すような態度を取ったり、ちょっとしたことですぐクレームをつけたりすると、「この人のために頑張ろう」という気持ちは起こらないものです。

誰しも、「気持ちよく仕事をしたい」と思うもの。

相手に敬意を払い、謝意を伝える。

人として当たり前のことが欠落していると、不動産会社は必死になってはくれないでしょう。

逆に、この人のために頑張ろうと思ってもらえるような人であれば、物件に魅力がなく、優良顧客にならなさそうでも、一生懸命になってくれることがあるかもしれません。

【参考】オーナーチェンジ物件とは?取引する前に把握すべきこと9つ

 

まとめ

物件を売ったり、貸したりするために、不動産会社を動かしたい。

そのためには、契約形態ももちろん大事なのですが、ちょっと立ち止まって考えれば分かるビジネスの原則や、人としての立ち振る舞いも、とても重要なのです。

しかし、こと不動産関係になると、こうしたとは案外忘れられがち。

なかなか上手くいかず苦戦しているようであれば、一度冷静になって考え直してみることも大事なのかもしれませんね。

【参考】不動産投資とREITの違いは?メリットとデメリットを紹介!

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