ベンチャーキャピタル(以下、VC)に、興味がある。
自分の事業が投資家に認めてもらえるかどうか、チャレンジしたい。
自分の事業に自信のある起業家の多くが、そのようなことを考えたことがあるかと思います。
しかし、どうやって探せば良いのでしょうか?
銀行や信用金庫のように、どこかに店舗がある?
それとも、オフィスビルの中に、飛び込みで訪問すれば良いのか?
電話をかけてアポを取って訪問する?
いいえ、どれも違います。
VCの探し方、出会い方は、銀行や信用金庫の探し方とは少し異なります。
ここでは、一般的な商習慣からするとやや特徴的な、VCの探し方、出会い方についてご紹介します。
ベンチャーキャピタルも投資先を探している
VCの概要については、ご存知でしょうか。(ご存じない方はこちらもおススメです)
VCも会社である以上、事業として投資をして、利益を出さなければ、食べていけません。
つまり、どこかに投資をしなければならないのです。
VCによっては、担当者ごとに投資額のノルマがあるところがあったりもするほど。
ファンドとして集めた資金を寝かせておくわけにはいかないので、日々積極的に投資先を探しています。
聞くところによると、有望そうなスタートアップであれば、巷で噂になって、VCからアプローチをしてくるということもあったりするようです。
しかし、そのようなケースは極めて稀です。
若手起業家がVCから出資を受けるためには、むしろ自ら進んで積極的にベンチャーキャピタルを探し、接点を持たねばならないでしょう。
では、ベンチャーキャピタルに巡り合うためには、どのようにすれば良いのでしょうか。
アプローチ方法と探し方3つ
それでは、アプローチ方法と3つの探し方について見ていきましょう。
①知人に紹介してもらう
知人に紹介してもらうことが、VCを見つけるための基本的な手段となります。
紹介であれば、紹介されるベンチャーキャピタル側としても「少なくとも、推薦人が一人いる」と思えるため、何もない状態よりは、会って話を聞いてもらえる確率が高くなります。
もちろん、「紹介するに値する」と思ってもらえるだけの魅力が、人や事業になければなりません。
事業のブラッシュアップを続けながらも、知人に「VCを探している」ということを発信し続けることが重要でしょう。
起業家間のネットワークはもちろん、取引先に紹介してもらえることもあります。
銀行や信用金庫といった金融機関が紹介してくれることもあるようです。
「紹介したい」と思ってもらえるように、一つ一つの関係を大切にしていくことが重要です。
②イベントへ参加する
起業家を対象とした、スタートアップ向けのイベントに参加することもVCと接点を持つ上で効率的な手段と言えるでしょう。
少し探してみると分かりますが、年間を通して、起業家と出資者とのマッチングを図るイベントは多数開催されています。
これらのイベントに参加してみると、参加者が積極的に名刺交換をしている風景を垣間見ることができます。
これらに参加するだけでも、コネクションを作るための良い機会になるでしょう。
また、ピッチコンテストなど優勝者に賞金が得られるイベントもあり、そこでうまくアピールできれば資金調達や人脈作りにつなげられます。
ピッチコンテストとは、企業の代表者が登壇して、事業の概要について数分(3~5分程度)で一気に説明するイベントです。
1回のピッチコンテストに、多くの登壇者や投資家が参加するので、ネットワーク作りに最適です。
資料を準備したり、プレゼンの練習をしたりする必要が出てきますが、良いトレーニングだと思って、積極的に申し込みましょう。
有名どころで言うと、デロイトと野村証券が主催している、モーニングピッチというイベントがあります。
③Webページから問い合わせる
以上の手段を試みてもVCとの接点がなかなか持てない場合は、VCのホームページから問い合わせしたり、DMを送ったりしてみましょう。
魅力的な文面と資料が準備出来れば、面談してもらえる場合があります。
VCの問い合わせフォームには、起業家からの問い合わせが毎日のように大量に届きます。
しかし、VCは、非常に少ない人数で運営しているのが一般的。
ですので、大量に問い合わせが来るような有名なVCになると「全部に相手をしていられない」ということもあります。
「問い合わせをしたものの、返信がなかった」ということはザラにあります。
仮に返信がなかったとしても、気持ちを切り替えて次に行くことが大事です。
まとめ
上で見たように、一般的な商習慣からすると、VCとの接点の持ち方は、やや特徴的に見えるかもしれません。
スタートアップの世界は、多くの投資家や起業家が日々駆け引きを繰り広げる、非常に厳しい世界でもあります。
辛い思いをすることもあるかもしれませんが、一々気にしてたら、企業運営なんてやっていけません。
賢く、そして強かに、投資先を見つけていきたいものですね。